Brave New World 最終日 1/2

月曜日。
学校に着き、教室へと向かう。
階段を上る足が重い。
あと少しで自分の教室に着く、という時だった。
松山の姿が視界に入った。
鼓動が早くなった。
向こうもこちらに気付き、ゆっくりと歩いてくる。
「おはようございます、センパイ」
「お、おはよう」
「今日は学校に来るの遅かったですね。来ないのかと思っちゃいましたよ」
何か言わなければと思ったが、口から空気が漏れただけだった。
「昨日のセンパイ、とっても可愛かったですよ」
思わず周りを見回す。
誰も聞いている人はいなかった。
「クスッ。皆にも可愛いセンパイを知ってもらったらどう?見られるのが好きなんでしょ?皆、どんな反応するかしら?」
「や、やめて…」
そう言うのが精一杯だった。
「今日のお昼休み、センパイに用があるんですけど」
嫌な汗が噴き出してくる。
「四限が終わったら私の教室まで来てくださいよ。いいですね?」
「わ、分かった」
「聞こえない」
「行く、行きます」
「そう。じゃ、待ってるわね」
当然そうな顔をして、松山は去っていった。
四限終了のチャイム。
昼休みになる前までに解決策を考えようとしたが、途中で止めた。
松山に何の用事があるのか知らないが、ろくな事でないのは分かっていた。
携帯で写真を撮られてしまっているので、早退することもできない。
逃げようがないのだ。
結局、松山の所へ行くしかなかった。
松山の教室は茜と同じだったはずだ。
今、茜とは顔を合わせたくない。
松山の教室まで来た。
中を覗き込むと、松山はすぐに見つかった。
向こうも私に気付く。
すぐにドアから遠ざかった。
もう茜も松山に私と会うことを聞かされているのかもしれない。
それでも、茜に見つかるのは嫌だった。
松山が教室から出てきた。
ついてくるよう、目で合図される。
黙って後に従った。
四階に端にあるトイレ。
松山はその中に入っていく。
私も入る。
中には一人もいなかった。
もともと利用頻度の高くないトイレなのだ。
だからこそ松山もここを選んだのだろう。
一番奥の個室に二人で入る。
「脱ぎなさい」
開口一番がそれだった。
便座に座りながら、私が制服を脱ぐのを待っている。
有無を言わせない顔だった。
狭いので、脱ぐのに時間が掛かる。
「なんだったら、個室の外で脱いでもいいのよ?」
冷ややかな笑みを浮かべながら言い放つ松山。
「い、いや、それは…」
「だったら早くしなさい。あ、勿論下着も脱いでね」
「わ、分かった」
トイレの床に置くのも嫌なので、脱いだ服は隣の個室との壁の上に掛けた。
一糸纏わぬ姿になる。
松山の視線の先に気付き、大事な部分を手で隠す。
「恥ずかしいの?そりゃそうよね。私があなたの立場だったら耐えられないわ」
私は俯くしかなかった。
「センパイ、おすわり」
「え、あ…」
「聞こえなかったの?友子、おすわり」
「あ…はい…」
床に膝をついた。
ヒンヤリとした感触が伝わってくる。
「よしよし、いい子、いい子」
頭を撫でられる。
完全に遊ばれている。
松山がおもむろに自分のショーツを脱いだ。
目の前に、松山の秘部がある。
「舐めて」
「え…え!?」
「舐めてって言ってるの」
「う、嘘でしょ…」
「舐めてくれるよね、友子ちゃん?」
「は、はい…」
ゆっくりと顔を近づける。
心臓がバクバクして、呼吸が荒くなってくる。
松山の陰毛が唇に触れた。
松山のニオイ。
舌を伸ばし、クリトリスを探り当てる。
松山が息を漏らした。
「もっと、もっと舐めなさい」
言われるまま、一生懸命奉仕する。
「どう、私の味は?」
「んくっ…おいしい、です」
「そう、おいしいの?良かったわね。嬉しいでしょ、後輩のアソコを舐めさせられて」
頭がクラクラしてくる。
「友子ちゃん、今自分で何してるか分かってる?」
「は、はい。松山、さんの…」
「松山さんじゃなくて、ご主人様でしょ?友子ちゃんは私のペットなんだから」
「ペット…」
心の中で、何かが抵抗している。
それが何なのか考えようとする。
「友子ちゃん、言い直しなさい」
頭がぼうっとして、考えられなくなる。
「ご主人様の、大事な所を、舐めさせて頂いてます」
松山相手に何故こんな事をしているのか、何故こんな事を言わされているのか。
弱みを握られているから仕方なく。
自分がこの事実を望んでいるから。
よく分からない。
よく分からないが、こうしているとこれが自分に相応しい行為なのだという気がしてくる。
「そう、よ。私の大事な所を舐めさせてあげてるの。あなたは、二つも年下の女の子に跪いて興奮してるの。そうでしょ?」
「ふ、ふぁい…」
確かに、今私は興奮していた。
「全裸で、後輩のアソコにしゃぶりついて喜んでる。ホント無様ね。あの凛々しい柏木友子の面影が欠片もないわ」
「う、うう…」
松山の言うとおり、今の私はひどく無様な格好をしているのだろう。
「こんなヘンタイに少しでも憧れてた自分が恥ずかしいわ」
手で、頭を押さえつけられた。
顔面が松山の秘部に密着する。
鼻腔に強烈な女のニオイが突き抜ける。
それでも、舌を動かし続ける。
松山の身体が震えた。
頭を押さえつける手に、更に力が加わる。
「ふ、くぅ…」
松山が大きく息をついた。
「そろそろいいわ。良かったわよ、友子ちゃん」
頭を撫でられる。
松山の顔をうかがう。
蔑んだ笑顔。
「あ、ありがとうございます」
無意識に口をついた言葉だった。
「頑張った友子ちゃんにはご褒美をあげる。ほら、口を開けなさい」
開いた口に、生暖かい液体が飛び込んできた。
「こぼしたらオシオキよ」
口からこぼれそうになる小水を必死に飲み込む。
努力の甲斐もなく、溢れた小水は私の顎を伝いお腹に流れてくる。
やがて、全て出し終えた松山はため息をついた。
それから、私を睨んだ。
「何してるの、お礼は?」
一瞬何の事か分からなかったが、すぐに察した。
「ご主人様の貴重なオシッコを飲ませて頂き、ありがとうございました」
「ふふ、ヘンタイな友子ちゃんにはさぞおいしかったでしょうね。ほら、私の汚れた所を舌でキレイにして」
「は、はい…」
舌で、松山の秘部を丁寧に舐め清める。
「ご苦労様。友子ちゃんの下着は預かっておくわ。じゃ、また放課後に部活で会いましょう」
松山がトイレを出て行った。
静かなトイレで、自分の荒れた呼吸しか耳に入ってこない。
まだ、頭の奥が痺れている。
ふと、自分の股間に手をやった。
濡れそぼっている。
様々な感情が一気に込み上げてくる。
「私は、本当に私は何をしているんだ…」
我慢しようとしたが、溢れる涙を止めることはできなかった。

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