救いの女神 1話

昔から、周囲からの期待は高かった。
親や教師、同級生…
その期待一つひとつに応えてきた。
周囲は私が県下有数と言われる進学校に当然入るものと思っていたし、部活でも結果を求められていた。
好きで始めたはずのバレーボールも、いつしか私の責務となっていた。
自分の意思で決めたと思っても、思い返してみると、周囲の期待に応えなければという思いが根底にあった。
今の学校に進学。
やがて二年生になり、先輩方の引退後、部長を務めることになった。
部長としての重圧…
そして、翌年には受験が控えている。
息苦しさや、周囲からのプレッシャー、将来への不安。
そういった感情を押し殺して、ここまでやってきた。
それでも最近、日に日に強くなっていく感情がある。
『自由になりたい』
漠然と、そんな感情に襲われる。
そんな私の唯一の息抜きが、深夜のインターネットだ。
家族が寝静まり、勉強もひと段落した後、スマホで様々なサイトを見る。
自分と同年代の女の子たちが、今どんなことに夢中になっているか。
インターネット越しに見る彼女たちを通して、私は自由を謳歌していた。
ふと、あるサイトが目に入った。
いわゆる、アダルトサイトと呼ばれているものだ。
私と同年代と思われる女の子の画像もある。
普段なら気にも留めないのだが、今日はなんとなく気になった。
少し迷いつつも、サイトのリンクをタップする。
やがて、肌を露出した女性たちの画像が映し出されていく。
全体的に暗めなトーンで構成されたサイトだった。
屋外で、一糸まとわぬ姿になっている女性。
全身に、卑猥なラクガキをされている女性。
恥ずかしげに手で大事なところを隠しつつも、どこか嬉しそうな女性。
媚びたような、卑屈な表情を浮かべた女性たちが、そこにはいた。
ある画像が目に入った。
その瞬間、心臓が掴まれたような衝撃が走った。
女の子が二人。
イスに座っている子と、その足元に座っている子。
いや、足元に座っているというより、跪いているといった方が正しい。
イスに座っている子は、学校の制服を着ている。
それに対し、跪いている子は、身に何も纏っていない。
嘲るように、自らの足を突き出す子。
そして、突き出された足に、舌を這わせる子。
身体の奥から、熱いものが込み上げてくる。
見てはいけないものを見てしまった、と思った。
早くブラウザを閉じなければ…
そう思うが、目が離せない。
本能が、警告を発している。
これ以上見ると、取り返しのつかないことになる。
理由は分からないが、そう感じた。
次の画像…
先ほどの二人だ。
全裸の子の首元に、何か付けられている。
首輪だろうか。
首輪にはロープが付いており、ロープの先をもう一人の子が握っている。
四つん這いの女の子と、まるで飼い犬の散歩でもしているかのように振る舞う女の子。
二人は同級生なのだろうか。
イジメかと思ったが、裸の女の子の表情がそれを否定しているようにも感じられる。
どこか、嬉しそうなのだ。
次の画像も、さらにその次の画像も、屈辱的とも思える光景が広がっていた。
こんなことがあっていいのか。
湧き上がってくる感情を、必死に否定する。
認めてはいけない。
認めたら、今までの自分ではいられなくなる。
そう思っても、手が自然と動く。
パジャマのズボンをずり下げ、下着の中に手を入れる。
驚くほど、濡れている。
もう、止められなかった。
主人として振る舞う女の子と、それに服従する女の子。
それが屈辱的であればあるほど、私の胸は締め付けられるように痛み、手の動きも早くなる。
私は、全裸の女の子に感情移入していた。
服を着た女の子に対し、私は身に何も纏っていない。
跪くよう命令され、従う。
足を舐めるよう命令され、丁寧に舌を這わせる。
首輪を付けられ、全裸のまま校内を連れ回される。
屈辱的なポーズをとらされ、それをスマホで撮られる。
再びイスに座った女の子の足元で、私は惨めにオナニーをする。
屈辱的な言葉を投げかけられながら、感謝の言葉を述べる。
そんな姿も、女の子にスマホで録画されてしまう。
やがて、頭が真っ白になり、大きな快感の波に襲われた。

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