唯一無二の Voice Work 3話

志穂がやってきて、早くも三日が過ぎた。
平日は仕事があるので、帰宅後に志穂の勉強をみる。
志穂は日中、居間で勉強したり、図書館に行っているようだ。

志穂の勉強をみつつ、合間に他愛ない雑談をする。
同じことの繰り返しだった毎日に、彩りが生まれた。
志穂の横顔を見ながら、この時間がいつまでも続けばいいのに、と思う。
妹のような存在の志穂。
その一方で、私は志穂に対して後ろめたさも感じていた。
この、ほの暗い願望は、志穂に気づかれてはいけない…

志穂の勉強を見るようになって、気付いたことがある。
志穂は考え事をするとき、左手の指を動かす癖があるようだ。
問題を解いている間、クルクルと回る志穂の指先。
親指と人差し指、中指を、ゆっくりとこすり合わせる。

なんとなく気になり、私はその動きを見てしまう。
可愛らしい指先。
あの指先で、私の…

妄想の中の志穂が、フラッシュバックする。
志穂の、蔑むような笑み。
こちらの心を見透かしたかのように、私をからかう志穂の声。
指先から、目が離せなくなる。
『まゆちゃんの乳首、こんなに硬くなってる』
聞こえるはずのない、志穂の声。
『私、知ってるよ?まゆちゃんが私に何をしてほしいのか』
顔が、熱くなる。
『この指で、まゆちゃんの乳首、コシコシしてほしいんでしょ?』
志穂の顔を見る。
相変わらず、問題集に集中している。
『私の指で、まゆちゃんのエッチな乳首、いっぱいいじめてほしいんでしょ?』
その言葉に、私の乳首が反応する。
『やさしく、コシコシされたい?それとも、ちょっと強めにされるのがいいの?』
志穂の指先。
クルクルと回っている。
『ほら、私にお願いしたら、いっぱいいじめてあげるよ?だから、ちゃんとお願い、してね。志穂の指先で、真由美の乳首、いっぱいいじめてくださいって。言えるでしょ?』
唾を飲み込む。

「まゆちゃん?」
はっとして、我にかえる。
「どうしたの、ぼーっとして。もしかして、眠くなっちゃった?」
気恥ずかしくて、志穂の顔が見れない。
「あー、ごめん。ちょっと考え事してただけ。大丈夫だから、続きをやろう」
動揺を悟られないように…

その日の勉強を切り上げ、志穂におやすみを告げる。
入浴後、自室へと戻る。
時刻は、23時を回っていた。
眠気はやってこない。
勉強をみている間続いていた、身体の火照り。
それが、いまも続いていた。
このままでは、眠れそうもない。
おそらくは、母も、志穂も既に眠っているはず。

スマホに手を伸ばす。

志穂が来てから、我慢していたこと。
例の、音声作品の販売サイトにアクセスする。
偏った作品傾向が並ぶ購入履歴の中から、最近のお気に入りを選ぶ。
Bluetoothのイヤホンを接続し、音漏れがしていないことを確認する。
念のため、音量は小さめにしておく。
そして、ベッドに潜り込もうとした時だった。

部屋のドアが、控えめにノックされる。
「まゆちゃん、ごめんね。もう寝ちゃった?」
イヤホンを外し、慌ててドアを開ける。
「志穂。どうしたの?」
「ごめんね、まゆちゃん。なんだか眠れなくて…」
申し訳なさそうな表情で、たたずむ志穂。
「ちょっとだけ、まゆちゃんとお喋りしたくて。ダメかな?」
見上げる志穂の顔に、不安さがにじむ。
「いいよ、入りな」
「ありがとう」
ホッとした表情の志穂に、私は複雑な心境だった。
志穂と一緒にいるのは好きだし、楽しいのだが…
志穂を安心させるために、笑顔を浮かべる。
その一方で、私は行き場を失った情欲を持て余していた。

ベッドに並んで腰かける。
他愛のない会話。
最近、志穂の学校で流行っていること。
私の学生時代の話。
志穂の、仲のいい友達の話。
私の、仕事の話。
志穂の体温を、息遣いをそばに感じながら。
志穂の横顔を眺める。

志穂が昔、この家にやってきた時の話になった。
私たちの母親同士の会話。
一緒に観た子供向け映画の話。
食べに行ったファミレスの話。
詳細に覚えている志穂に、私は驚きながら、話を聞いていた。
そして…

「ねえ、まゆちゃん」
「ん、なに?」
「私、ずっとまゆちゃんに聞きたいって思ってたことがあるの」
志穂の目が、私をまっすぐにとらえる。
私は志穂から目が離せず、じっと志穂を見つめる。
「まゆちゃんの家に来た最初の日のこと」
嫌な予感がした。
「まゆちゃんのお母さんに言われて、部屋にいるまゆちゃんを呼びに行ったの」
鼓動が早くなる。
「ドアをノックしても、声をかけても返事がなくて、それで、寝てるのかなって思って、部屋に入ったんだ」
「う、うん…」
「ベッドにまゆちゃんがいたから、ああ、やっぱり寝てたんだって。起こしちゃかわいそうかなって思ったんだけど、なんだか、うなされてるみたいで…」
当時の記憶がフラッシュバックする。
布団にくるまりながら、音声作品を聴いていた。
後輩に責められる先輩の姿を、自身に重ねあわせて…
屈辱的な興奮に包まれながら、私はその後輩に焦らされ、懇願し、服従を誓い…
『まゆは、後輩に乳首をコシコシされて、感じてしまう、え、エッチな…ま…マゾ、先輩、です…』
自身の乳首を摘まみながら、布団の中でつぶやいた言葉。
まさか、聞かれていたのか?
しかし…
湧き上がってくる不安を、必死に押し込める。
志穂の次の言葉。
早く聞きたいような、永遠に聞きたくないような。
「起こしてあげたほうがいいかなと思って、まゆちゃんの近くへ行こうとした時、まゆちゃんの声が聞こえたの。よく聞き取れなくて、もっとそばに寄って…それで、今度ははっきりと聞こえたの。まゆちゃん、『ご主人様』って」
私は何も言えず、ただ志穂を見つめていた。
志穂は無表情で、何を考えているのか、そこからは読み取れない。
「びっくりして、それで、まゆちゃんを見てたの。そしたらまゆちゃん、布団の中でモゾモゾしながら、その…『乳首』とか、『ありがとうございます』って…」
不安が絶望に変わっていく。
「見てはいけないものを見ちゃった気がして、慌ててまゆちゃんを起こしたの。そしたらまゆちゃん、部活の練習してたって。その時は、ああ、そうなのかもって、思ったんだけど…」
誤魔化せていなかった。
少なくとも、当時の志穂には、それが何なのか分からなかったはずだ。
でも…
「家に帰ってからも、あの時のことが頭から離れなくて。まゆちゃんの、いつもとは違う声。布団の中でモゾモゾしてた、まゆちゃんの動き。思い出すたびに、なぜかドキドキしちゃって、なんでだろうって、ずっと思ってて…」
志穂の表情が、少し動いた。
「あの時、本当は何をしてたの、まゆちゃん」
無邪気な、志穂の笑顔。
しかし、さっきまでの幼さは消えていた。
私の心を見透かした、強者としての笑み。
全て分かったうえでの、あえての質問。
焦りとともに、体の奥が熱くなる。
「ほ、本当はって、何が?」
声が上ずってしまい、それが更に焦りを生む。
「私、他にも聞いてたんだよ?まゆちゃんの言葉。なんて言ってたか、言おうか?」
「そ、それは…」
うろたえる私を見て、志穂がいじわるっぽく言う。
「マゾ乳首」
その瞬間。
私の体に、脳に、電撃が走った。
「お布団の中で、モゾモゾしながら、マゾ乳首って、つぶやいたでしょう?」
「そ、そんなこと…」
「ほかにもあるよ?確か、『まゆは、後輩に乳首をコシコシされて感じてしまう、エッチなマゾ先輩です』だったかな?」
志穂の顔をまともに見れず、目を伏せてしまう。
そんな私の顔を、志穂がのぞき込む。
「こんなこと、学校のお芝居で言うのかな?言わないよね、さすがに。お布団のなかでモゾモゾしながら、まゆちゃんは何をしてたのかな?」
羞恥心を煽るような、志穂の表情、口調。
主導権を取り戻さなければ。
そう思うが…
あの時に芽吹き、今日に至るまで、自分の中で大きく育ってしまったマゾとしての習性。
年下の女の子に、いじめられたい…
年下の女の子に、はずかしめられたい…
年下の女の子に、屈服し、服従させられたい…
何度も夢想し、その度に自身で慰めてきた。
そんな自分のマゾとしての欲求、願望。
志穂の勉強をみていた時から続いている、情欲。
それらを抑えるには、今の状況は十分すぎるほど刺激が強すぎた。
「ねえ、お願い。教えて?イヤホンで何を聴きながら、お布団のなかで何をしてたの?」
いつもなら、軽くあしらえたはず。
でも、できなかった。
身体の中で燻っていた劣情が、目の前にいる年下の女の子、志穂によって、駆り立てられていく。
スイッチが入ってしまった。
こうなると、もう抵抗できない…

そんな私のすべてを見透かしたかのように、志穂が笑みを浮かべている。
妄想の中で、私を責め続けてきた志穂。
私の乳首を管理し、何度も絶頂に導いてくださった、ご主人様。
時には、私がどんなに懇願しても、焦らすだけで一向に乳首に触れてくださらず…
時には優しく、時には酷薄な笑みを浮かべて私を責め立てる、イジワルなご主人様。
私の耳元で囁き、マゾとしての喜びを、烙印を、何度も脳に刻み付けてくださった、年下のご主人様。
それが、今、現実に、私の目の前にいるのだ。

「ねえ、まゆちゃん、教えて?」
志穂と目が合い、再び目を伏せる。
「ダメ、目をそらさないで。ちゃんと私の目を見なさい?」
少し強めの口調に…
「は、はい…」
思わず、そう返事してしまう。
「ふふっ」
志穂が笑う。
私の体が、さらに熱を帯びていく。
「まゆちゃんの目、トロンとしてきたよ?」
マゾとしての本能が。
これまでに刻み込まれた、マゾとしての烙印が。
私は、もはやこの子に逆らえないのだということを囁いてくる。
わずかに残っている、大人としてのプライドが、それを否定する。
今ならまだ間に合う。
必死に、自分を奮い立たせようとする。
しかし、理性ではどうしようもないほど、私は昂っていた。
「まゆちゃん、顔、真っ赤だよ?」
そんな私の葛藤すら、この子は弄んでいるかのように見えた。
「ほら、目をそらしちゃダメって、さっきから言ってるでしょう?」
やさしく、しかし、有無を言わさない声。
志穂と目が合う。
理屈ではなく、本能で悟ってしまう。
思い知らされてしまう。
思考が、プライドが溶けていく…
「ほら、私の目を見ながら言って?いや、言いなさい、まゆ」
「あっ…」
ゾクゾクっと、背筋が震えた。

脳が焼き切れてしまうのではないかというくらい、頭のなかで熱い何かが広がっていく。
理性より先に、私の体が理解してしまった。
もう、手遅れなのだ。
いや、あの日、この子にオナニーを見られてしまってから、こうなることは避けられなかったのかもしれない。
それに…
私は、望んでいたはずだ。
私は、これまで何度も、自分を責め立てる年下の少女をイメージした。
やがて、そのイメージは志穂へと変わっていき。
私は、妄想の世界で、何度も理想の志穂を生み出し、その志穂に私を責めさせたのだ。
私を屈辱的な目に合わせてくれる、理想のご主人様として。
ご主人様に、耳元でネットリとささやかれて、イジワルな目で蔑まれて、何度身を焦がしてきたのだろう。
その小さな指で乳首を摘ままれ、扱かれ、何度絶頂に導かれたのだろう。
その、私が望んできたご主人様が、こうして目の前にいる。
私はこの子に、自身の姪に、いじめてほしいのだ。
耳元で、優しく、意地悪く、羞恥心を刺激され、マゾとしての烙印を刻まれたいのだ。
そして…
私の敏感な、2つの突起。
妄想の中で、何度も摘ままれ、弄ばれた乳首。
それが、現実に目の前にいるご主人様に触ってもらいたくて、自己主張していた。
でも…
「だ、だめ…」
相手は、志穂なのだ。
妄想ではなく、現実世界の、私の姪。
人として、大人として、決して越えてはいけない一線。
志穂がすり寄ってくる。
甘えた目で、こちらを見上げる。
「なにが、だめなの?」
甘美な声。
脳に届き、溶けていく。
志穂の顔が、更に近づく。
お互いの息が顔にかかりそうなほどの距離。
「ねえ、なにが、だめなの?」
耳元でささやく。
志穂の甘ったるい声が、私の脳を溶かしていく。
「本当は私、知ってるんだよ?まゆちゃんが何をしていたか」
志穂の吐息が、耳にかかる。
「お布団のなかで、してたんでしょう?オ・ナ・ニー」
「あっ…」
「エッチな音声を聞きながら、自分で乳首、いじってたんでしょう?どうなの、まゆ?」
身体が勝手に震えだす。
震えを、必死に止めようとするが、どうにもならなかった。
「エッチな音声を聞きながら、自分のマゾ乳首をいじってたんでしょう?マゾ乳首を固くとがらせて、自分で摘まんで、コシコシ、してたんでしょう?」
志穂の、マゾ乳首という言葉を聞くたび、私の体が大きく震えた。
「どうなの、まゆちゃん」
志穂の目。
私の、ご主人様。
私を支配してくださる、ご主人様。
ご主人様に聞かれているのだから、答えなければ…
「そ、そう、だよ…」
震える声で、答える。
「やっぱり。そうだったんだ…」
わざと、イジワルな言い方をする志穂。
「お布団のなかで、コシコシ、コシコシ、必死になって乳首をいじってたんだね」
「そう…いじってたの…」
「それでまゆちゃんは、妄想の中で、誰にコシコシ、されてたのかな?」
「そ、それは…」
「言いなさい、まゆ」
「は、はい…」
私の秘密が、知られてしまう。
いや、知ってほしい。
誰にも知られず、隠し通してきた私の性癖を、知ってほしい。
知って、罵ってほしい。
支配してほしい…
「こ、後輩の、女の子…」
「後輩の女の子?」
「う、うん…部活の後輩で、及川っていう子がいて…」
「まゆちゃんは、その及川さんのこと、妄想の中ではご主人様って呼んでたんだ?」
恥ずかしくて、無言のまま、うなずく。
「部活の後輩である及川さんに、お願いしたの?まゆのマゾ乳首を、コシコシしてくださいって?」
「そう、です…」
顔が熱い。
目の奥がチカチカする。
「本物の及川さんは、そのことを知ってるの?まゆちゃんの妄想の中で、自分がご主人様って呼ばれてること」
「し、知らない、です…」
「だよね。普段の厳しい先輩が、自分のことをそんな風に思ってるなんて、想像もできないよね。まゆちゃんがそんなヘンタイな先輩だったなんて知られたら、先輩としてのイゲンが台無しだもん」
及川へ指導する、先輩としての自分が浮かぶ。
先輩に対する、畏怖と尊敬のまざった及川からの視線。
及川のまなざしが、蔑みへと変わる。
胸が締め付けられる。

「それで、妄想の中の及川さんは、まゆちゃんにどんなことをしたの?」
「そ、それは…」
「言いなさい、まゆ」
志穂の命令口調。
ゾクゾクっとした。
「は、はい…及川は…ご主人様は、私の乳首を、やさしく…」
「マゾ乳首、でしょう?」
「そ、そうです。私のマゾ乳首を、やさしく、つまんで…」
「やさしくつまんで、それで?」
「つまんで…コシコシ、してくれました」
頭がクラクラして、自分が何を言っているのかも分からなくなってきた。
「そうなんだ。部活の後輩であるご主人様に、コシコシしてもらったんだ。それで、マゾ先輩のまゆちゃんはどうしたの?」
「ま、マゾ先輩の私は、その…」
「どうしたの?言いなさい、マゾ先輩?」
「ま、マゾ先輩は、ご主人様に、いっぱいコシコシしてもらいながら、耳元で、罵ってもらいながら、い、いっちゃい、ました」
「まゆちゃんは、年下の、後輩の女の子に罵られながら、いっちゃったのね?」
「そ、そうです…」
「ふぅん、そうだったんだ。あのまゆちゃんが、こんなヘンタイさんだったなんてね」
「そ、そんなこと、言わないで、ください…」
「ご主人様にマゾ乳首をコシコシされて、罵られて、なさけなーくいっちゃったところを、私に見られちゃったんだね、まゆちゃんは?」
「そ、そうですぅ…」
「ねえ、まゆちゃんは、年下の女の子にいじめられたいの?」
「えっ?」
「それとも、いじめてくれるなら誰でもいいの?」
「そ、それは…」
「ねえ、教えて?」
例の、甘えるような声でささやく志穂。
「そ、その…」
「まゆちゃんは、どんな人にいじめて欲しいの?ねえねえ、教えて?」
「そ、それは…」
「それは?」
「と、年下の…です」
「年下の、何?ちゃんとはっきり言って」
「年下の、女の子、です」
「やっぱり、そうだったんだ」
少し大げさに、驚いた声をあげる志穂。
「年下の女の子に、イジワルなことされたり、言われたりすると、興奮しちゃうんだ、まゆちゃん?」
「そうです…」
「ねえ、まゆちゃん」
「は、はい…」
志穂が、私の耳元から離れる。
そして、イジワルっぽい笑みを浮かべて、私を見上げる。
「私も、まゆちゃんにとって、年下の女の子なんだけど」
心臓が飛び跳ねる。
「ねえ、まゆちゃん?」
再び、志穂が尋ねる。
返事をしようとしたが、声が出てこない。
じっと、見つめ合う。
志穂のうるんだ瞳。
息遣い。
「私じゃ、ダメ?」
思わず、唾を飲み込んだ。
「私なら、及川さんよりもっと、まゆちゃんのこと、気持ちよくしてあげられると思うな」
「い、いや、でも、その…」
「その、なに?」
叔母と、姪としての関係。
かろうじて残っている、大人としての理性。
「私に、いじめてほしいんでしょ?」
志穂の言葉に、私の全身が反応した。
理性より先に、私の身体が志穂に陥落してしまった。
もう、抗えない。
「今も、私につまんでほしくて、乳首をとがらせてるんでしょ?」
胸元で、痛いほど固く自己主張している突起。
意識してしまう。
想像してしまう。
「だって、勉強中も、ずっと見てたでしょ、私の指?」
き、気付かれていた…
「ほら、見て?」
私の目の前に、手を差し出す志穂。
「この二本の指でぇ」
親指と、人差し指。
「こうやってぇ」
前後に動き出す指。
「コシコシ、されたいんでしょう?」
ゆっくりと、ねっとりと動く、二本の指。
私は、目が離せなかった。
空中で妖しく動くそれに、乳首が反応する。
あの指に挟まれたい。
挟まれながら、こすられたい。
つままれて、やさしく、時に強く、引っ張られて。
あの二本の指に、弄ばれたい。
マゾとしての悦びを求める2つ突起が、私を責める。
何故、じゃまをするの?
早く、あの指にいじめられたいのに。
ほら、早く。
私たちをご主人様に突き出しなさい。
ほら、早く!
「こ、コシコシ…」
かすれた声。
「コシコシ、されたい…」
志穂の笑い声。
「コシコシだけじゃ、分からないなぁ。もっと具体的に言ってよ」
分かっているくせに。
「私の、乳首…マゾ乳首を、志穂ちゃんに、摘ままれて、指で、コシコシ、されたいの…」
「そうなんだ。まゆちゃんは私より年上なのに、年下の私に乳首を摘ままれて、コシコシされたいんだ?」
「そ、そう、なの…」
「まゆちゃんは大人だけどマゾだから、まだ子どもの私に、乳首をコシコシされながら、イジワルなこと、言われたいんだ?」
「そ、そう、です…」
「じゃあ、どうするべきか、分かるよね?」
「えっ…?」
「まさか、何もしないで私にコシコシしてもらえると思ってるワケじゃ、ないよね?」
「え、と…」
「もう忘れちゃったの?後輩であるご主人様にコシコシしてもらう前に、まゆちゃんがしたこと」
思い出した。
あの恥ずかしい、屈辱的なお願いを、私にしろと言っているのだ、この子は。
「ほら、ご主人様に、お願い、できるかな?」
「わ、私は…年下の女の子に、乳首をいじめられたくて、乳首を固くしている、ヘンタイです。どうか、志穂ちゃんの…ご、ご主人様の指で、私のマゾ乳首をいっぱい、コシコシしてください…」
「いいの、まゆちゃん?私はまゆちゃんの姪なんだよ?それなのに私のこと、ご主人様なんて呼んでしまっても?」
「は、はい、いいんです…」
「まゆちゃんは私の叔母でもなんでもなくなっちゃうの。年下の私に一生逆らえない、みじめなマゾとして生きていくことになるのよ?それでもいいの?」
「はい…」
「わかった。そこまで言うなら、コシコシしてあげる」
志穂の、蔑むような笑顔。
「まゆは、もう私に逆らえないんだってこと、刻み込んであげる」
「あ、ありがとうございます…」
「ほら、まゆ、ご主人様に触ってほしいところがあるんでしょう?さっさと突き出しなさい」
「は、はい!」
私は、まだ幼さの残るご主人様に、胸を突き出した。
服の上からでもはっきりと分かる、2つの突起。
志穂が、そのうちの1つに手を伸ばす。
左胸の乳首に、服の上から触れる志穂。
爪の先で、やさしくひっかくようにこする。
「あぁっ…」
思わず、声が漏れた。
「こんなに固くして…よっぽど期待してたんだ?」
「はい…」
「あれからも…私にオナニーを見られてからも、エッチな音声を聴いては、ここを固くしてたんでしょう?」
志穂の、ねっとりとした視線。
目をそらすことができず、見つめ合う。
「空想上の、年下のご主人様に、みっともなくオネダリして、じらされて。耳元でイジワルなこといっぱい言われて、興奮してたんでしょう?」
「は、はい、固くしてました…興奮、してました…」
熱く、ドロドロに溶けた志穂の声が、私の中に侵入してくる。
私の脳を、身体を駆け回っていくそれは、抵抗力を奪い、被虐心を掻き立てていく。
「年下のご主人様にコシコシされているところを想像しながら、独りで惨めにオナニーしてたんでしょう?自分で、このマゾ乳首を摘まんで、コシコシして、引っ張って、押しつぶして。そうやってご主人様にいじめられているところを想像しながら、何度も、何度も、オナニーしてたんでしょう?」
「は、はい…本当は、志穂ちゃんに…ご主人様にいじめられているところを想像しながら…何度も、オナニー、してましたぁ…」
少し驚いた顔をした志穂が、可笑しそうに笑う。
「そうだったんだぁ。私にいじめられるところを想像しながら、オナニーしてたんだぁ。よかったね。こうして、想像じゃない、本物のご主人様にいじめてもらえて」
「はいぃ、うれしいですぅ…ありがとうございますぅ…」
「顔、まっ赤だよ?それに、ヨダレまで…本当に嬉しいんだね、まゆ?」
「はい…」
「大人としての、年上としてのプライドを捨てて、年下の女の子にいじめてもらうの、気持ちいいんだ?」

「きもち、いいですぅ…」
「こっちの乳首も、いじめてあげる」
右側の乳首。
右と左の刺激に、私の脳はショート寸前だった。
「あ、あっ、もう…あっ、あぁっ…」
「え、なに?もういっちゃいそうなの?早くない?」
「ご、ごめんなさいっ…で、でも、もうっ…」
「ふぅん、分かった。いかせてあげる。でも、いく時はちゃんといくって言うんだよ?」
「い、いいます、いいますから、いかせて、ください…」
「ちゃんと私の目を見て。ほら、私の目を見ながら言いなさい?」
「わ、分かりました。分かりましたからぁ…」
媚びるような声で、志穂に懇願する。
「ふふっ。いいよ、いかせてあげる。乳首をいじめられて興奮しているマゾなまゆちゃん?いっていいよ?まゆちゃんが惨めにいっちゃうところ、見ててあげるね」
「あっ、ありがとう、ございますぅ…」
志穂の指が、固くとがった2つの乳首をこすり上げる。
時に優しく。
時に強く。
引っ張ったり、押しつぶされたりするたび、私は歓喜の声で鳴いた。
「マゾなまゆちゃんの脳に、取り返しがつかなくなるくらい、エッチな刺激を刻み付けてあげる」
「あっ、ああぁっ、くぅ…んっ」
「こんな気持ちいいこと知っちゃったら、もう、元にはもどれないね?人生が台無しになっちゃうかもしれないね?どうしようね?悔しいね?気持ちいいね?」
志穂の言葉の一つひとつが、私の脳に焼き付いていく。
「ほら、いく時は、どうするんだっけ?」
「い、いきますっ、いく、いくっ…」
大きな波。
志穂の目。
今後、私を支配してくださるご主人様の目が、私を完全に屈服させる。
力強い、支配者としての存在に、私はひれ伏し、服従を誓う。
「ほら、いきなさい、まゆ」
志穂が、私の乳首を強めに引っ張った。
脳から背中にかけて、かつてないほどの電撃が走る。
「いっくぅっ…!」
目の奥がチカチカする。
声にならない声をあげながら、私は全身を何度も痙攣させた。

コメント

  1. ロム より:

    こんばんは、作品が読めてとてもうれしいです。
    これまでにない展開?なので話がどうなるのかわくわくします。

    • slowdy より:

      >ロムさん
      ありがとうございます!
      書き始めてからだいぶ期間が長くなってしまったのですが、ようやく公開するところまで来ることができました。
      次回が最終回となるのですが、ぜひ、彼女たちの結末を見届けていただけたらと思います。