ポニーガールとご主人様 最終章(5)プライドを捨てて後輩に媚びるメス犬たち

浜本の命令に従い、私は前へと出る。
三井は立ち直れないのか、俯いたまま、ソファの横へと歩いて行った。

2回目の芸。
1回目をやり終えてから、ずっと考えていた。
新田に、ご主人様に、ガッカリされたくない…

ストリップ。
あれからも、一生懸命勉強したのだ。

1年生たちに、流し目を送りつつ。
腰をくねらせながら、焦らすように、ビブスを外す。
パサッ…
床に落ちたビブス。
しかし、ギャラリーの視線は私を突き刺したままだった。

指先で、体のラインをなぞってから。
水着のボトムスを摘まむ。
腰を左右に揺らしながら、ゆっくりとずり下げていく。

私が何をするのか察したらしい、畑川。
部屋の照明を、薄暗くした。
私の周囲以外。

途端に、妖艶なムードが部屋中に満ちていく。

1年生の視線。
真顔で、私に視線を注ぐ。

「なんか、色っぽいんだけど…」
浜本。
「うん…」
陰部が見えそうになる手前で、少し、ボトムスを上に戻す。
「あっ…」
浜本が声を上げ、しまった、という顔をする。
照れたように鳥越を見て、笑って誤魔化した。

私はほくそ笑みながら、焦らすように、私の指をその場に留まらせる。
二人がしびれを切らす直前、水着を太ももまでずり下げていく。

ただ、「そこ」は決して見せないように。

ギャラリーが、息を飲む。
そのまま、両足から水着を引き抜き…
二人の足元へ、投げ落とした。

引き寄せられるように、視線が動く。
そして、無言のまま、視線はこちらへ戻ってくる。

私は体をくねらせながら、左腕で陰部を隠す。
流し目。
浜本が、ボウっとした表情で私を見ていた。

太ももを交差させ、腰を引く。
両手を使い、今度はブラトップを上へずり上げていく。

左腕で胸元を隠しながら、右手で水着を引き抜く。
腰を揺らしながら、右手で水着を掲げる。
軽く振ってから、鳥越の顔にブラトップを乗せる。
取り除こうとした鳥越の腕をそっと掴み、静止する。

そのまま、隣にいる浜本へと視線を移す。
惚けたように私を見上げるその顔を、指先でなぞる。

「あっ…」
声を上げそうになった浜本。
私は、彼女の唇に人差し指をあて、首を横に振った。
頷く、浜本。

陰部を隠す、私の右手。
それを、一瞬だけ、ずらした。
チラっと、私の顔をみた浜本。
再び、「そこ」へと視線を注ぐ。
私は、再び右手をずらした。
今度は2回。

再び、私の顔を見る浜本。
『もっと見せて』
そう言っているのが分かった。
でも、見せない。
私は顔を横に振った。

代わりに、浜本の右手を掴む。
そのまま、私の太ももへと押し当てる。
ゆっくりと。
上へと、動かしていく。
「そこ」へと、確実に近づいていく、浜本の手。

目を見開き、唾を飲み込む浜本。
触れるか、触れないか。

期待に潤んだ目をする浜本に、私は…

ブラトップ。
鳥越の顔に乗ったそれを摘まみ上げる。
そのまま、浜本の顔に乗せる。

鳥越と目が合う。
目隠しをしたことに対する、非難の視線と。
その奥にある、期待。

今度は、背中を向ける。
左手で胸元を隠したまま、お尻を突き出す。
腰を左右に揺らしながら、右手で「そこ」を隠し続ける。

『見たいの?』

目で、問いかける。
鳥越。
戸惑っている。

私は、鳥越から見えないであろう角度にお尻を向けてから、右手を離した。
再び、元の位置に戻る。

『見たいんでしょう?』

再び、問いかける。
強情な鳥越は、まだ頷かない。
今度は、逆方向にお尻を向ける。
新田から…ご主人様から、見える位置。

見てください…
そんな思いを込めながら。
右手を離す。

再び、元の位置に戻る。

鳥越の目。
次は自分に見せてくる。
そう思っている目だった。

『正直になれなかったキミには、見せてあげない』

私は床に落ちたボトムスを拾い上げた。
そして、浜本の顔からブラトップを摘まみ上げる。

ギャラリーに背を向けながら、水着を身につけていく。

「はい、終了!」

浜本の代わりに、新田が告げた。

畑川が、部屋の明るさを戻す。

達成感と、急にこみ上げてきた羞恥心を隠すように、私はそそくさとビブスを拾うのだった。

次は、三井の番だった。
先ほどのオシオキのダメージが残っているのか、疲れた表情をしている。
しかし、その目には妖しい光が宿っていた。

負けない、という、三井の強い覚悟が伝わってくるようだった。

四つんばいになる、三井。
そのまま、新田の方へと這っていく。

まるで甘えるかのように、頭を新田の足に擦りつける。
そして…
両手で、新田の靴下を脱がせ始めた。

新田の裸足。
そのつま先に、舌を這わせる三井。
「うわ、マジ?」
驚く浜本。
蔑んだ目で眺める鳥越。
赤い舌が、チロチロと蠢く。

くすぐったそうにするものの、満足げな笑みを浮かべる新田。
次。

「きたきた」
楽しげに、右足を差し出す浜本。
靴下を脱がせ、舌を這わせる三井。
「アハハ!なんか、変な感じ!」
足を持ち上げ、踵から舌を這わせていく。

くすぐったそうに身をよじる浜本。
一方、三井は顔をしかめていた。
「でも、なんかいいかも…」
すっかり、楽しんでいる浜本。
「ほら、もっと舐めなさい?」
Sっ気を発揮し始める浜本に、足の裏で何度も舌を往復させる三井。

最後は、鳥越。
目を細め、無言で右足を差し出す。
恭しく、靴下を脱がせていく三井。
2学年も下で、しかも自分の取り巻きである女の子たちに跪きながら。
汗や汚れに塗れた場所を、舌を使い、清めていく。

「ばっちいねぇ。ほら、もっと丁寧に、心を込めて舐めな?」
指と指の間。
特に汚れの溜まっていそうな場所を丹念に舐めとっていく。

派手さはないが。
負けたくないという、彼女の意思を感じさせられた。

私も頑張ったつもりだが、三井に勝てるかどうか不安がよぎる。
あとは、藤崎次第だった。

最後は、藤崎。

ただ、様子がおかしかった。
オドオドとした藤崎。
視線は泳ぎ、膝は震えていた。

考えてみれば、三井が新田の足を舐め始めたときから、何となく変だと思ったのだ。
「ほら、早くしなよ」
浜本の言葉に、小さく頷くものの、いっこうに始めようとしない。
もしかしたら…
藤崎も、三井と同じことを考えていたのかもしれない。

足舐め。
でも、先に三井にされてしまった…

おそらく、まだ考えはまとまっていないのだろう。
しかし、何かしなければ…

と。
何かが、目に入ったらしい。
水性ペン。

さっき、浜本が三井のお尻にラクガキをしたときのやつだ。

何かを閃いたのか、テーブルの上に置かれたそれを掴んだ藤崎。
そして…お尻で挟んだ。
「あ、私のペン!」
浜本が、非難交じりの声を上げる。

背を向けた藤崎が、そのままソファへと近づいてくる。
お尻で挟んだペンを見せつけるように、1年生たちの前でお尻を振る。

「これで、ラクガキしろってこと?」
新田の言葉に、藤崎が頷く。
「ホントは、触りたくないんだけど…」
言いながら、ペンを手に取る新田。
そのままキャップを外し、臀部に何かを書き始める。

『見られてよろこぶヘンタイです』

書き終わり、ペンを鳥越に渡す新田。

「うーん、なんて書くかな…あ、そうだ」

『風香様のマゾ犬』

「これでよしっと。はい、玲奈」
ペンを受け取る浜本。
藤崎が、お尻を差し出す。

「私のペンを、汚い尻で、挟むな!」
「ヒャンッ!」
臀部を、思い切り平手打ちする浜本。
藤崎が、思わず声を漏らす。

既に、両方の臀部にはラクガキが。
太ももにペンを伸ばす浜本。

『負け犬ポニーの4ゴーです』

反対側の太ももに…

『一度も勝てないザコです』

お尻でペンを挟まれたのが、よっぽどイヤだったのか…
乱暴に、走り書きをするのだった。

「はい。そこまで!」
鳥越が告げる。

再び、浜本にお尻を叩かれる4号。
すっかり、しょげかえってしまった。
藤崎には気の毒だが、彼女に負ける気はしなかった。

「じゃあ、2回目の判定ね。いくよ?いっせーの…」

新田は、三井を。
浜本と鳥越は、私を指差した。

2回目も負けなかった。
ホッとするものの、胸に痛みが走る。
新田。
今回も、私を指差してはくれなかった。

「はーい、オシオキは4号にけってーい!」
浜本の声に、藤崎がうなだれた。

「風香、オシオキの内容は?」
「うん…」
鳥越が、ポケットからスマホを取り出す。

「ねえ、4号。この前のお散歩、楽しかったねぇ」
スマホをかざしながら。

「お散歩?って、なに?」
浜本が不思議そうに尋ねる。
「ワンちゃんの恰好をした4号と一緒に、サークル棟でお散歩したんだよ」
「えーっ、何それ!聞いてない!」

「ごめんごめん。あんまり人数が多いとバレちゃうリスクがあったから。今度は玲奈も一緒にやろうね」
「うん…」
仲間外れにされたと思ったのか、浜本が少し悲しそうな顔をしていた。
「次回は、この中から玲奈の好きな子を連れてお散歩させてあげるからさ」
「え、いいの?」
途端に表情が明るくなる浜本。
裏表のない、浜本らしい反応だった。

「で…4号。あの時のゴホウビ、あげられてなかったよねぇ」
「ゴホウビ?」
「うん。私に顔を踏まれながら、靴下の臭いを好きなだけ嗅がせてあげるって約束したんだ」
「えぇ…」
さすがの浜本も、若干引いているのが分かった。
「あの時の約束、今、叶えてあげるね。ほら、ゴロンってしな、ワンちゃん?」

藤崎。
不安そうに、その場にいるメンバーの顔色を窺う。
見られるのが、恥ずかしいのか。

「今更、何を恥ずかしがってんの。ほら、早くしな」
新田。
藤崎が、頭を鳥越に向けた状態で仰向けになる。

「ほら、ワンちゃんの大好きな靴下だよ?あの日も、クンクン、クンクンって、一生懸命嗅いでたもんね?」
両足を上げる鳥越。

「私に顔を踏まれたくて、靴下の臭いを嗅がせて欲しくて、ゲームも頑張ったんだもんね?ほら、ゴホウビだよ?」
両足を、藤崎の顔に下ろす。
足の裏で、藤崎の顔が覆われる。
「ほら、臭い、嗅いでいいよ?あの日みたいに。皆が見てるからって、遠慮しなくていいんだよ、ワンちゃん?」

おずおずと。
鼻を鳴らし始める、4号。

「うわぁ。ホントに嗅いでる…」
浜本。
若干引き気味ではあるものの、視線は釘付けになっている。
太ももをモジモジさせつつ、4号を見下ろしていた。

「そうだ。せっかくだから、映像も皆に見てもらう?ワンちゃんになって通路をハイハイしてる4号の姿をさ」
藤崎が、顔を横に振る。
それでも、鼻息は荒くしたまま。
「ええ?イヤなのぉ?」
藤崎が、縦に顔を動かす。

「もったいないなぁ…でも、次また負けたら、皆に見せるからね。キミに拒否権はないよ。分かった?」
藤崎が、小さく頷いた。

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