ポニーガールとご主人様 最終章(18)貞操帯の誘惑。注がれる熱い視線


2025/10/22
内容に一部誤りがあったため、修正しました。
(後半部分の一部が冒頭部分に混じってしまっていました)
楽しみにしてくださっている皆さま、申し訳ございませんでした。
また、ご連絡くださった方、ありがとうございました。


後輩たちの前で。
堂々と、しっかりした態度と声で、溝口に命令する優菜。

新入部員たちの視線。
その表情には、驚きと戸惑いが浮かんでいた。

それもそのはず。
ついさっきまで、私は彼女たちを厳しい表情で叱り飛ばしていたのだ。
怖くて近寄りがたい先輩。
それが、私に対する彼女たちの印象だったはず。

そんな先輩が今、情けない恰好をして、恥ずかしそうに自分たちを見上げているのだ。

『みっ、溝口…ゆっ…結花…』
か細い、声。
自身の弱々しい声が、私の自尊心を更に奪っていく。
視線。
羞恥が、全身を突き刺していく。

『聞こえないよ、結花ちゃん。いつもみたいに堂々と、はっきりとした声でいいなよ、ね?ほら、もう一回』
恥ずかしさを耐えるよう、唇を噛む。

優菜を、ご主人様を睨みつける。
しかし、その体は被虐的な悦びで震えているのを、ご主人様は見抜いていた。
ふふん、と鼻で笑い…
ほら、もう一回だよ?早く言いな?と、顎の仕草で私を促す。

ゾクゾクっとした。
優菜に、自分にイラ立つ。

クソッ!
クソッ!

しかし、身も心も優菜に調教された私は、命令に従順に従う。

『み、溝口、結花…』
『溝口結花です、でしょ?』
『溝口、結花…です…』

同期の女の子に命令されている。
それも、相手はあの優菜なのだ。

優菜に服従している姿を、新入部員たちに見られている。

馬術の腕は、段違いだった。
ずっと格下だと思っていた女の子に…
今や何も言い返せなかった。

情けなさ、惨めさ、悔しさ。
優菜の勝ち誇った笑み。

だめだ、そんな表情するな…
全身が、ゾクゾクっとする。
悔しいはずなのに、見下される視線に、体が反応する。
熱くて甘い痺れが、全身に広がり、脳を溶かしていく。

後輩たちの、好奇心と侮蔑を含んだ視線が肌を刺す。
羞恥心が、全身で暴れまわる。
神経の一つひとつが、掻き立てられるかのような感覚。
反抗も、逃げることすらもできず。
諦めとともに、羞恥心が体に溶け込んでいく。
浮き上がってくる、被虐的な悦び。
それが、否応なくマゾヒストの自覚を刻みつける。
優菜から与えられる、屈辱。
細胞の一つひとつが、それを喜びをもって受け入れている。

『ふふっ。ちゃんと言えたね。えらいよ、結花ちゃん』
『う、うん…』
褒められた…
脳内でジワッと広がる、幸福物質。
ご主人様に褒められることが、こんなにも嬉しいなんて…

『はい、でしょ?言葉遣いもちゃんと躾けてあげるから、センパイたちみたいに立派なポニーになろうね、結花』

そんな、倒錯的な妄想に浸っていた私を、新田の声が現実に引き戻す。

「皆さん、お待たせしました!」
観客の視線が、一斉に声の主へと向けられる。
「映像の準備ができました。それでは、お楽しみください」
室内が、ふっと暗くなる。

プロジェクターの光。
ブーンという微かな音。

胸が締め付けられる。
いや、高鳴っているのか。
息を止めて、スクリーンを見つめ続ける。

そして…
あの、陰鬱なBGMが流れ始める。
数秒後、画面に浮かびあがったのは…

『2号の場合』

「え?2号?」
誰かが、小声でささやく。

画面に映ったのは、椅子に座った一人の女性。
やはりというべきか、顔にはモザイクが掛かっていた。
ただ、これまでと異なっているのは、彼女が身につけているもの。

他のポニーたちと違い、黒いコートを着ていたのだ。

『それじゃ、自己紹介しましょうね、センパイ?』

新田。
声のみで、姿は見えない。

コートの女が、ぎこちなく頷く。

大学名、学年、所属しているサークル名。
編集された、甲高い加工音声。
もちろん、肝心な部分はピーっという効果音で上書きされており、正体は分からない。

それでも…
私は、彼女が誰なのか知っている。

『それで…●●センパイ?まだ肌寒い時期とはいえ、暖房も効いていますし…コートは脱いでもよろしいのではないですか?』
新田が、甘えるような声で問いかける。

『え、あ、う、うん…』
歯切れの悪い返答をする2号。

『コート掛けも用意してますし。ね。ほら、脱いじゃいましょう?』 
『わ、分かった…』

ゆっくりと椅子から立ち上がる2号。
黒いロングトレンチコートのベルトに手を掛ける。
ボタンを外す指が、微かに震えている。

上目遣いで、チラチラとカメラを覗う。
まるで、映像を見つめる1年生たちの視線を意識しているかのように。

ベルトを緩め、肩からゆっくりとコートをはだけていく。
その隙間から、真っ白い肌が覗いた。
そして…

私の想像していたとおりの衣装。
鈍色に光る、金属製の下着。

1年生から、どよめきの声が上がる。

貞操帯。
見たことはなくても、ここにいるほとんどが、存在自体は知っているのではないか。

2号の脱いだコートを、新田が受け取る。

女が手を後ろで組み、背筋を伸ばす。
胸元と股間が、より一層強調される。

女性の柔肌を覆う、無機質な物体。
その姿はある意味、全裸よりも生々しさを感じさせた。

既に何度か見たことのある私ですら、そうなのだ。
初めて見るであろう1年生たちは、尚更それを感じているはずだった。

案の定、スクリーンに釘付けの1年生たち。
さっきまで余裕そうな表情を浮かべていた大貫や優菜も、頬を赤く染め、身をひそめるように画面を見つめている。

内海は、見てはいけないものを見てしまったかのように、顔を赤くしながら俯いている。
しかし、好奇心を抑えられないのか、チラッ、チラッと、盗み見るように画面を見ている。

溝口。
耐性のない彼女にとって、この映像はあまりにも刺激が強かったのだろう。
耳まで赤くなった顔。
組んだ足をモゾモゾさせ、持て余した感情を押し殺すように口をギュっと固く結んでいた。

それでも、気丈にも画面を睨みつけている。
それがどこか、危うさを感じさせた。

『●●センパイ。素敵なお召し物ですね。似合ってますよ?』
クスクスと笑いながら、新田が褒める。
『あ、ありがとう、ございます…』
か細い声。

『でも、珍しい衣装ですね。これを見ている後輩の中で、もしかしたら知らない人もいるかも。説明していただけますか?』

『は、はい…』

後輩に対して、すっかり丁寧語になった2号。
貞操帯について説明させられる。

『こ、これは、貞操帯と言って…鍵が掛かっていて、外せないようになってるんです。触れないように…』
そう言って、錠前を見せる。
チャリッという金属音。

1年生の誰かが、唾を飲み込んだ。

『へぇ。でも、ずっと着けてるのって、大変そう。流石におトイレの時とかは、外してるんでしょう?』
まるで他人事のように憐れむ新田。

『そ、それは、そのぉ…カギがないと、外せなくて…』
モジモジと、太ももを擦り合わせる2号。

『でも、なんでそんなものを着けてるのか、疑問に思う後輩もいるでしょうね。だって、自分じゃ外せないんですもん』

ゴソゴソ、という音。
そして、画面外から手がのびる。
その手に握られていたもの。
貞操帯のカギ。
ネックレスのようにチェーンで繋がれたそれは、ゆらゆらと揺れる。

『それじゃ、みんなに見てもらいましょうね。どうして●●センパイが貞操帯を着けているのか』

画面が暗転する。

そして、画面に映し出されたのは…

貞操帯を着けた女が、カメラに背を向けて土下座している。
辛うじて見える、貞操帯。
見ようによっては、全裸で跪いているようにも見えた。

女のすぐ前にはソファが。
その上に、ノート型パソコンが置かれている。
まるで、パソコンに向けて土下座しているようにも見える。
ソファに腰かけた新田。
パソコンの真横で、女を見下ろしていた。

パソコン画面には淡くモザイクが掛かっている。
顔は判別できないが、二人の女性が唇を重ねているのが分かった。

『●●センパイの大好きな●●センパイがぁ…別の女とキス、してますよぉ?』
揶揄うように、女に告げる。
『ほら、聞こえるでしょう?チュッ…チュッって』
画面に映る女性二人が唇を重ねるたび、リップ音が漏れ聞こえる。
『画面、見たいです?』

『み、みたいっ…ですっ…』
余裕のない、くぐもった声で返事をする2号。
『えぇ?見たいのぉ?●●センパイが、他の女とキスしてるとこ。でも…ダーメ。まだ見せてあげない』
意地わるげな声音で、2号の被虐欲を高めていく。
ふーっ…
ふーっ…
言葉ではなく、鼻息で答えるマゾ女。

『●●センパイ、とってもエッチな顔してる。お相手の女性も、ウットリしちゃって、とっても幸せそう。あーあ、盗られちゃったね、●●センパイのこと』

2号の体に、朱が差していく。
悔しさか、情けなさか。

『そんなに見たいの?コレ』
『は、はいぃ…』
『そうなんだ。じゃあさ、説明してよ。なんで貞操帯を着けることになったのかをさ』
『…え、と…』
『アンタの今の姿を見れば、勘のいい子ならなんとなく分かっただろうけどね』
『う、うぅ…』
両手を握り、太ももをトン、トン、と叩く2号。
『に、新田、様に…わ、私、●●先輩に恋してたのに…部室で先輩が調教されてるのを見て…く、悔しいのに、止めなきゃって、でも、止められなくて…こ、興奮しちゃって…それで、ね…寝取られマゾだって、バレて…この貞操帯を付けさせられて…』

途切れ途切れの告白に、2号の肩が震える。
それでも、精一杯伝えようとしているのが健気で、どこか痛々しかった。

『はい、よく言えたね。いい子いい子』
2号の頭を撫でる新田。
『ご褒美に、映像見ていいよ?ただし3秒だけね』

『そ、そんな…』
『あれ?反抗的?』
『ちっ、違います!』
『そう?よかった。じゃあ3秒数えるから、しっかり堪能しなよ?せーの…』

『いーち!』
バッと顔を上げた2号。
汗で、前髪が額に貼りついている。
画面を食い入るように見つめる。
『にーい!』
ふーっ!
ふーっ!
その光景を、網膜に焼き付けるかのように。
『さーん!はい、おしまーい』
『くぅ…』
2号が、名残惜しそうに顔を伏せる。

なまじ、映像を見てしまったからか。
さっきまでよりも辛そうな2号。
太ももを叩いて、こみ上げてくる何かを必死に耐える。

『ねぇ●●センパイ、辛そうですね?』
『顔、上げて?』
土下座をしたまま。
顔を上げるよう命じられる。
新田が、首元からネックレスを外す。
銀色の、小さなカギ。
まるでオモチャのようなそれによって、2号の尊厳は取り上げられているのだ。

鼻息荒く、カギを見つめる女。
『鍵、外してあげよっか?』

『はっ、外して、欲しいです』
『ふふっ。そうなんだ?必死な顔』
2号の目の前で、ユラユラと左右に揺れるカギ。
カギを追って、2号の視線も左右に動く。
散々焦らしたあと。
『だーめ。外してあげない』
新田の笑い声が響く。
『ほら、土下座して、センパイ?」
再び床に額をつける女。
女の頭上で流れ続ける映像。
しかし、見ることを許されないまま。

ソファから降りた新田が、女の耳元で囁く。
『二人とも、夢中でキスしてるよ?聞こえるでしょ?さっきまでの、チュッ…チュッ…ていうキスから、舌と舌を絡めあうディープキス。羨ましいでしょう?どうする?奪い返してみる?ふふっ。できないよね、意気地なしのアンタじゃ。奪い返すどころか、土下座しながらコーフンしてるんだもんね。貞操帯、外してください~って、情けなく、ね。映像、みたいんでしょ?見ながら●●●●したくて、たまらないんでしょう?そんなにしたいならさせてあげようか?ただし、アンタの大好きな●●先輩の前でね。映像見ながら喘ぐアンタのこと、どんな目で見るのかなぁ。ま、アンタが画面越しの幻で楽しんでる間、私は本物で遊んでるけど。キスさせたり、ストリップさせたり。せいぜいそこでもがいてなさいな」

畑川の鼻息。
固く握りしめた拳を、何度も貞操帯に打ち付ける。
首を左右に振りながら、唸る。
『ひどいよぉ…やだよぉ…』
涙交じりの声。

映像が止まった後、しばらく静寂に包まれた。

空虚ではなく、むしろ息の詰まるような緊迫感と、汗ばむ熱気が部屋を満たしていた。

まるで、AVのような映像。
しかも映っているのは、同じ馬術部の部員なのだ。

1年生たちは息をひそめ、じっと余韻に浸っているようだった。
あるいは、体の昂りを他の人に知られたくないのかもしれない。
体の火照りを冷ますように、深呼吸する者。
太ももを擦り合わせて、体から湧き起こるリビドーに耐えようとする者。
私もまた、下腹部の熱が引かず、ボンデージの締め付けが甘い拷問のように感じられていた。

気まずさに耐えられなかったのか、内海が口を開いた。
「た、確かに、2号がいないのはおかしいと思ってたんだよなぁ…」
誰にともなく、呟く。

その言葉に、大貫が続く。
「2号も、私たちの先輩だって…どんだけだらしないのよ、先輩がた。しっかりしてよ」
照れを誤魔化すように、茶化すように笑う。
その声は、上擦っていた。

「て、貞操帯…聞いたことあったけど、初めてみた…ホントにあるんだぁ…自分じゃ外せないものをずっと着けてるなんて、どんな感じなんだろ…」
目を丸くしながら呟く優菜。
頬を上気させながら、指先でスカートの裾を握りしめる。

溝口。
両腕を前で組み、明後日の方向を睨んでいる。
唇をへの字に曲げながら。
くっだらない、とでも言いたげな顔。
でも、それが強がりであることは明白だった。

さっきまで、画面を食い入るように見つめていたのだ。
それも、新田の前で跪く2号を。
2号に対して嫌悪感を剥き出しにする溝口。
後輩の前で無様な姿を晒しているから、ではない。
自分の中で、2号と共鳴する何かが疼いているから。
そんな現実を否定することで、プライドを必死に保とうとしているのだ。

スクリーンに映し出された映像。
性を剥き出しにしたようなされは、しかし1年生たちから拒絶はされなかったようだ。
彼女たちも、今の状況を受け入れ、むしろ積極的に楽しもうとしているのだろうか。

「ふふっ。楽しんでもらえたみたいだね。用意した甲斐があったよ」
新田が満足げな笑みを浮かべていた。
「さて、そろそろかな…」
チラっと、控え室のほうを見やる。

私たちも、つられて視線を動かす。

と、ほどなくして控え室のドアが開いた。
ドアから顔を出した鳥越が、新田に合図を送る。

「2号ね。訳があって、さっきのレースには出走できなかったんだけど、次のレースには間に合うみたい」
新田。
「今、控え室にいるんだけど、これから連れてくるね」

1年生から、驚きの声が上がる。
「え、2号、いるの?」
「さっきの映像の人でしょ?マジ?」
「て、貞操帯のひと…今も貞操帯を着けてるのかな…」
「チッ…」

一度顔を引っ込めた鳥越。
再び現れた時、手にはリードを握っていた。

鳥越に続き、現れたのは…
ピンク色のボンデージに身を包んだ、女。
全頭マスクを付けて、四つんばいの姿勢で控え室から這い出てきた。

畑川。
離れた場所からでも、分かった。

帰ったのではなかったか。
そこでようやく、理解した。

用事があると言って帰ったフリをして、実際は控え室へと入っていたのだ。
さっきの映像。
あれは、幕間と言っていたが、このためでもあったのだ。
部屋を薄暗くして、注意をスクリーンに引き付けておき。
その間、控え室へと入り、衣装に着替えていたのだ。

新田が、やけに素直に畑川を帰したと思ったのだ。
おそらくは、これも新田の指示によるものなのだろう。

鳥越が、2号を連れて戻ってくる。
冒頭の私たちと同じく、ボンデージと全頭マスクをした2号がリードで引かれながら這い進む。
異なるのは、ボンデージの型。
水着のようなタイプの私たちのそれに比べ、彼女はスカート型だった。

今のところ、彼女が畑川であることに気付いていそうな1年生はいないようだ。
しかしもしかしたら、おや?と思っている子はいるかもしれない。

いずれにしても、ちょっとしたきっかけがあれば、すぐに気づかれてしまう。
そんな危うさの中、2号はこちらに近づいてくる。

そして、私たちの前で、立ち止まる。
「2号、待てのポーズしなさい?」
鳥越に命令される。

ついさっきまでは、先輩として扱われていた畑川。
今は、後輩に見下ろされ、足元にひれ伏す存在へと変貌していた。

中腰になり、両手を胸元で揃える2号。
恥ずかしそうに、俯いている。

「なに、俯いてるんです?ちゃんと前を向きなさい」
手に持っていた鞭で、2号の尻を軽く叩く。
慌てて前を向く2号。

1年生たちを見つめる2号。
しかしその目は、不安げにさまよっていた。

全頭マスクをつけて、誰なのかは分からないようになっている。
しかし、既に正体を知っている私には、彼女が畑川であることがはっきりと分かった。

新田が改めて紹介する。
「この子が、さっきの映像に出てきた2号。他のポニーたち同様、私たちの先輩です」

2号の目が、新田と観客席とを行ったり来たりする。
その様子が、彼女の余裕のなさを表していた。
いつ正体がバレてしまうか、気が気ではないのだろう。

それに…

観客席からの視線。
正体を見破ってやろうという意図を持ったそれが、彼女の体に絡みついていく。
それらから逃れるように、身をよじる2号。
「ほらセンパイ、じっとしててください」
再び、鳥越にお尻を叩かれる。
申し訳なさそうに頭を下げる2号に、観客席からクスクスと笑い声が漏れる。
それが、更に彼女に羞恥心と屈辱とを与え、自尊心を奪っていく。

「ね、ねぇ、聞いてもいい?今も貞操帯、着けさせてるの?」
優菜が、目を輝かせながら新田に質問する。
「ふふっ。気になる?」
「う、うん…」
「そっか。じゃあ、見せてあげるね。2号、優菜の前でスカートをめくってあげてください?」
くっと、俯いた2号。
待てのポーズを保ったまま、優菜の前へとすり寄っていく。
その恰好がなんとも滑稽でミジメで、後輩たちの笑いを誘う。

優菜の眼前へと来た2号。
中腰のまま、両手でスカートの裾をめくっていく。
優菜の熱い視線が、じっとそこへ注がれる。
真剣な表情をした優菜の表情が驚きに変わり、嬉しそうな表情へと変わっていく。
「うわぁ…ホントに履いてる…」
スカートをたくし上げた2号の下腹部から現れた、鉄製の下着。
生で見る貞操帯と、恥ずかしそうにしている2号の顔とを、何度も見比べている。
そんな優菜に半ば呆れながらも、内海と大貫も興味津々といった様子だった。

一方、優菜の隣に座っている溝口。
蔑むような目で2号を見ていた彼女だったが、その表情は赤く上気していた。
熱っぽい目で、貞操帯へと視線を注いでいた彼女。
隣で優菜が歓声を上げるたび、その横顔に視線を向ける。

貞操帯だけでなく。
貞操帯に興味を持つ優菜にも、強い関心を持っているようだった。

組んだ足を、モジモジと擦り合わせるように動かす溝口。
そんな彼女を見つめながら、新田が口元で笑う。
新田も、気付いたのだろう。
溝口の秘めた願望に。

被虐に目覚めつつある同期を目の端で捉えながら。
「興味津々だね、優菜?」
「え、う、うん。なんかすごい、気になっちゃって」
照れたように、あははと笑う優菜。
「だってさ、自分じゃ外せないんでしょう、これ?新田ちゃんの持ってるカギがないと外せないのに、こんなの付けてるなんて、大変そうだなって」

「でもね、それが『いい』らしいの。自分じゃ外せなくて、私の許可がないと外してもらえないのに。外して欲しくて仕方なくて、『外してください~、辛いよ~、お願いします~』って、情けなくオネダリするの。でね、さんざん焦らしてあげた挙句、外してあげないって言ってあげると、すごく喜んでくれるの。不思議でしょう?」

「なにそれぇ?外してあげないの?カワイソーだよぉ。ふふっ、でも、なんだかカワイイかも…」
「ねえ優菜、あなた向いてるんじゃない?貞操帯のカギの管理。どう、やってみたい?」
溝口の方をじっと見ながら、優菜に語り掛ける新田。
「えー、でもぉ…そんな、気の毒だよぉ…」
そう言いつつも、嬉しそうな優菜。

その隣で不機嫌そうな溝口。
しかし、二人の会話に耳を傾けているのが丸わかりだった。

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