翌朝。
けだるさとともに目を覚ます。
起き上がる気になれず、そのまま天井を見上げる。
『まゆは、もう私に逆らえないんだってこと、刻み込んであげる』
志穂の声。
胸に、手を当てる。
志穂の指で弄ばれた感触が、鮮やかによみがえる。
どこか現実感のない、できごと。
夢であれば、どれだけよかったか。
しかし、どれだけ否定しても、確かに『あった』のだ。
無理やり、身体を起こす。
早めに身支度を済ませ、職場へ向かおうと思った。
志穂が起きる前に。
しかし、間の悪いことに、階段を降りたところでばったりと出くわしてしまった。
志穂と目が合う。
『私に、いじめてほしいんでしょ?』
嘲るような表情。
耳元で囁かれた、志穂の声。
あんなことがあった後で、いったいどんな顔で接すればいいのか。
「あ、まゆちゃん、おはよう」
拍子抜けするほど、いつもの調子で志穂が挨拶する。
「あっ、う、うん、おはよう」
反射的に、返事をする。
「今日も、お仕事?」
「う、うん」
「そうなんだ。頑張ってね」
いつもと変わらない、志穂とのやり取り。
昨夜のことなど、まるでなかったかのようにふるまう志穂。
私は、なんとなくホッとして、これまでと同じようにふるまう。
朝食をとり、身だしなみを整える。
メイクをしながら、ボンヤリと昨夜のことを思い出す。
知られてはいけないことを、もっとも知られたくない人に知られてしまった。
志穂の癖。
考え事をしているとき、無意識に指先を動かす、あの癖。
『だって、勉強中も、ずっと見てたでしょ、私の指?』
気付かれていた。
いや、そもそも、あれは本当に志穂の癖だったのか。
ワザと、私に見せつけて、私の反応を確かめていたのではないか。
あの日。
まだ、志穂が幼かったころの、あの出来事。
私はてっきり、志穂はあの出来事を忘れているのだと思っていた。
しかし、志穂の記憶にはずっと残っていたのだ。
むしろ、日を増すごとに、その記憶は色濃くなっていったのかもしれない。
やがて、『学校のお芝居』という『私の嘘』を知り。
私が、『布団のなかで何をしていたのか』を知り。
私が、どのような『性癖』を持っているのかを知り。
私に『マゾヒスト』としての性癖が芽生えたように、いつしか志穂の中で、『サディスト』としての性癖が芽生えていったのかもしれない。
私が、志穂に『いじめられたい』と思っていたのと同じように。
志穂も、私を『いじめたい』と思っていたのだ。
志穂に『支配されたい』私。
私を『支配したい』志穂。
『まゆちゃんは私の叔母でもなんでもなくなっちゃうの。年下の私に一生逆らえない、みじめなマゾとして生きていくことになるのよ?それでもいいの?』
胸の奥が、キュッとなる。
マゾとしての習性なのか。
ご主人様としての志穂を、身体が求めていた。
志穂に支配されることを想像するたび、身体が熱くなり、同時に、言いようのない切なさに襲われる。
昨夜みたいに、また…
そう思いかけた自分に気づき、慌てて首を振る。
あってはならないことなのだ。
大人として。
志穂の叔母として。
志穂のためにも、自分のためにも、そして、周りの人々にとっても、よくないことだ。
いいわけがない。
考えるまでもない、当たり前のこと。
分かっている。
分かっている…
それなのに…
仕事から帰ってきた私に、志穂が耳元でそっと囁く。
その内容に、私は屈辱と怒りを感じながら、期待で身体を熱くさせる。
断らなければ。
叱らなければ。
でも、それはタテマエで。
本当は、この子に、『そう』されたがっている。
それを、この子は私よりもよく解かっている。
そして、志穂による『調教』。
深夜、自室にて。
一糸まとまぬ姿で、正座をする私。
私のイスに座りながら、服を着た志穂が、私を見下ろす。
「期待してたんでしょう、まゆちゃん?」
その言葉に、私の身体が、心が反応する。
完全に、立場が下なのだということを理解させられる。
「ほら、まゆちゃん、ちゃんとご主人様にあいさつして?」
「は、はい…」
これまでとは、まるで異なる関係性。
被虐心と期待とで、胸が高鳴る。
「私は、年下の女の子にいじめられて興奮してしまう、ヘンタイマゾです」
下腹部が疼く。
「今夜も、ご主人様のお指で、私の乳首をいっぱい、いじめてください」
三つ指をつき、額を床につける。
乳首が、期待ではち切れんばかりに自己主張している。
私がマゾであることを知った志穂の調教は、遠慮のないものだった。
屈辱的な目にあわされることで、私がどんな反応をするのか。
解かったうえで、それを徹底的に覚えこまされる。
プライドを踏みにじられ、屈服の言葉を言わされ。
絶頂を迎えそうになるたび、それを報告させられ。
何度も何度も許しをこい、ようやく『お許し』をいただき。
ひれ伏し、感謝をのべながら、いかせていただく。
そんな無様な私を、無慈悲な言葉と表情でなじる、私の姪。
マゾとしての、この上なく苦しく、そして甘美な負けの味を、何度も、覚えこまされる。
そして、次の夜も…
全裸のまま、正座をして志穂が来るのを待つ。
これから訪れる、志穂との時間。
志穂からの調教。
不安、後悔、期待、屈辱…
『年下の女の子に、イジワルなことされたり、言われたりすると、興奮しちゃうんだ、まゆちゃん?』
『まゆは、もう私に逆らえないんだってこと、刻み込んであげる』
『こんな気持ちいいこと知っちゃったら、もう、元にはもどれないね?人生が台無しになっちゃうかもしれないね?どうしようね?悔しいね?気持ちいいね?』
志穂のイジワルな笑顔。
可愛らしい指先が、私の胸元に伸びる。
苦しいほど甘く、切ない電流が、身体に走る…
『コシコシ、コシコシ…』
志穂の声。
甘く、ねっとりとした囁きが、脳を侵していく。
『コシコシ、コシコシ…』
志穂の指先に愛撫される私の乳首から、服従の悦びが全身に拡がっていく。
目を閉じる。
志穂の言葉が、表情が、脳裏に浮かんでは消える。
志穂から受けた刺激が、身体の奥で何度も蘇る。
志穂を待つ数分が、永遠に続くように感じられた。
階段を上がってくる、志穂の足音。
緊張と興奮が、一気に膨れ上がる。
部屋に入ってきた志穂が、そのまま私の椅子に腰かける。
私を見下ろす志穂。
思わず、目を伏せてしまう。
「ちゃんと、私の言いつけ、守れた?」
頭越しに、志穂の声。
「ま、守れました…」
昨夜、オナニーを志穂に禁止されたのだ。
体がどんなに切なくても、自分で慰めることはできない。
頭の中が、志穂のことでいっぱいになっても。
いじめられたくて、身体がどんなに火照っても。
マゾ乳首が固くとがり、いじめられることを望んでも。
志穂の許しがなければ、私は自分で触れることも許されないのだ。
「よく我慢できたね。まゆちゃんのマゾ乳首、疼いちゃって、仕方なかったんじゃない?」
「は、はい、辛かった、です…」
「まゆちゃんの固くとがった乳首、いつもしてるみたいに、自分でコシコシしたかったんだ?でも、しなかったんだね?」
「は、はい。コシコシ、しませんでした…」
コシコシ、という言葉を聞くたび、2つの突起が反応する。
刺激を求めて、脳に信号を送る。
粘り気のある欲望が、ふつふつと湧き上がってくる。
「普段、あんなにすました顔してるのに、頭の中ではエッチなことでいっぱいなんだ?私の指で、乳首をつままれて、コシコシされたり、引っ張られたり、押しつぶされたりしながら、マゾイキさせられること、想像してたんだ?」
「そ、そうです…ま、志穂ちゃんにマゾイキさせられること、考えてました…」
「もしかして、仕事中も、そんなこと考えてたの?」
「は、はい…志穂ちゃんにいじめられることばかり、考えてました…」
顔が熱い。
頭が、ボンヤリしてくる。
志穂に初めて責められた日。
私が絶頂を迎える寸前、志穂に乳首を強く引っ張られた。
あの時、かつてないほどの刺激、電撃が、私の体に走った。
あれが、私の脳を書き換えてしまった。
乳首だけでなく、脳が、あの刺激を求めている。
そして、昨夜の調教によって、書き換えられたマゾの回路が、さらに強化されてしまった。
あんなのを知ってしまったら。
脳に刻まれたマゾの印を、志穂が更にグリグリと広げていく。
無遠慮に。
それでいて、ねちっこく。
『マゾなまゆちゃんの脳に、取り返しがつかなくなるくらい、エッチな刺激を刻み付けてあげるね?』
あの言葉通り、取り返しがつかない刺激を、この子に刻まれて続けているのだ。
ご主人様からいただける、屈辱的で、惨めな、あの刺激。
自分では満たすことのできない、マゾとしての悦び。
あの刺激がなければ、生きていけない。
そんな風に、少しずつ、しかし確実に、私の体をこの子に書き換えられてしまっている。
書き換えられるたび、私はこの子に逆らえなくなり…
それどころか、もっともっと、書き換えられることを望むようになってしまうのだ。
一回り近くも年下の女の子に、いいようにされてしまっている。
そんな、そんなこと…
不安と、屈辱と、情けなさと。
それと同時に、ゾクゾクとした興奮が、マゾとしての悦びを刺激する。
「じゃあ、我慢できたご褒美をあげる。まゆ、顔をあげなさい」
反射的に顔をあげ、志穂を見上げる。
私の姪として振る舞う志穂は、そこにはいない。
いるのは、私の性癖を見抜き、マゾの私を支配してくださる、ご主人様。
「あ、ありがとうございます、ご主人様…」
「ふふっ。だらしない顔しちゃって。ほら、もう少し近くに来なさい」
膝立ちになり、志穂の方へ歩み寄る。
手を伸ばせば触れられる距離。
「今日は、『屈服のポーズ』を教えてあげる。ちゃんと覚えて、もっと情けないマゾさんになろうね、まゆちゃん?」
「は、はい…」
「じゃあ、そのまま手を後ろに組んで、胸を突き出しなさい」
今夜も、自室で志穂を待つ。
昨夜、志穂に教えられた、例の情けない姿のまま。
鏡を見る。
マヌケな格好をしながら、だらしなく緩んだ顔の女が映っている。
幼い姪の言いつけ通り、下着もつけず、Tシャツだけを着て。
そのTシャツから、乳首を浮きたたせ、恥ずかしそうにこちらを見ているマゾ女。
頭の後ろで両手を組み、少しひざを曲げて立つ。
『屈服のポーズ』
その名の通り、害意がないことを相手に示し、降参をしているような。
どこかマヌケで、滑稽ですらある。
いい年をした大人が、情けない…
いくつも年下の少女に、乳首を弄ばれたくて。
優しく、強く、甘く、口汚く罵ってほしくて。
マゾとしての私を、嘲笑いながら、いじめてほしい。
大人としてのプライドを、粉々に砕かれ、ひれ伏せられたい。
そのために、少女に教えられたこのポーズをしながら、待っている。
惨めで、情けない顔をしたマゾ女が、年下のご主人様を待ちわびているのだ。
階段を上がってくる志穂の足音。
期待が、一気に膨らむ。
ドアがノックされる。
「ど、どうぞ」
志穂が入ってくる。
私の姿を見て、志穂が鼻で嗤う。
屈辱と情けなさで、胸がキュっとする。
「いい子にしてた、まゆ?」
「は、はいっ」
志穂が、ポケットからスマホを取り出した。
「これで、まゆのこと撮ってあげる」
「えっ」
「この家での生活は、今日で終わり。明日、お母さんが迎えに来て、家に帰ることになったんだ。だから、これでまゆの動画を撮ることにしたの。受験勉強で疲れた時、息抜きで観ようと思って。安心して、誰にも観せないから。それに、後で音声データはあげるから、まゆはそれで楽しんでね」
「そ、そんな…」
「今まで、音声作品を聴きながら独りで慰めてたんでしょ?架空の世界で、架空の人物に責められながら、オナニー、してたんでしょう?」
「は…え、と…」
志穂のスマホを見る。
私に向けられたそれは、私のマヌケなポーズだけでなく、志穂の言葉も記録していく。
「女の子に罵られながら、そのマゾ乳首を自分でコシコシしてたんでしょう?」
私の秘められた性癖が、スマホに記録されていく。
「そんな作られたものじゃなくて、現実の世界で、本物の女の子に責められながら、自分自身の声を聴きながら、コシコシできるんだよ?」
「う、で、でも…」
「想像してみて?年下の女の子の前で、そのマゾ乳首を突き出している自分の姿を。コシコシしてくださいって、情けなくオネダリして。私に乳首を弄ばれて、バカにされながら、ヨダレを垂らして喜んでる自分の声。そんなエッチな作品、聴きたいと思わない?」
「そ、それは…」
「私に媚びながら、乳首をつねられて、情けなくマゾイキしてる自分の姿を思い出しながら、オナニーするの。コシコシしたり、つねったり、引っ張ったり…オナニーするたびに、脳がマゾイキすることを覚えてしまって、やめなきゃと思っても、乳首がピンってとがっちゃうの」
背徳感に、ゾクゾクする。
「そんな作品、どこにも売ってないよ?売ってないし、誰にも作れない。私と、まゆだからこそ作れる音声作品。二度と手に入らないかもしれないよ?いいの?」
「ううう…」
「ほら、欲しいでしょう?それとも、欲しくないの?もう、やめちゃう?」
「い、いや…でも…」
「いやって、何が?」
「や、やめないで、ください…」
「じゃあ、どうしてほしいの、まゆ?」
「い、いじめて、ください…志穂の、ご主人様の手で、私のマゾ乳首を、いっぱいコシコシしてください。マゾイキしてる私の姿を、声を、記録してください…」
「分かった。いっぱい、いじめてあげるね」
「ありがとう、ございます」
「じゃあ、まずは自己紹介してもらおうかな」
「じ、自己紹介、ですか?」
「うん。このスマホに向かってね。まゆがどんな人なのか、私にどんなことをされたがっているのか、ね」
「そ、それは…」
私の情けない性癖が、記録されてしまう。
誰にも知られたくない秘密を、自ら告白するのだ。
「ほら、教えて?まゆがどんなエッチなことを考えているのか。そうだなあ、じゃあ、普段はどんなオナニーしてるのか、教えて?」
「ふ、普段はぁ、エッチな音声を、聴いて、オナニー、してます…」
「エッチな音声って、どんな?」
「そ、それは…年下の女の子に、その…恥ずかしいこと、言われたり…」
「恥ずかしいことって?」
「ち、乳首を、つねられながら、マゾ女って、耳元で囁かれたり…焦らされて、乳首を触ってくださいって、お願いさせられたり、です…」
「年下の女の子に、乳首をつねられたり、マゾ女って罵られて、興奮しちゃうんだ?」
「は、はい…」
「相手の女の子は、どんな子なの?」
「それは…学校の後輩だったり、職場の部下だったり…」
「詳しく教えて?」
「部活に入ってきた新入生の子とか、職場に入ってきた新人の子とかに、その…知られてしまって…」
「知られるって、何を?」
「わ、私が、マゾだってことを、です…」
「へぇ。まゆがマゾだってこと、知られちゃうんだ?」
「は、はい…」
志穂のスマホを見る。
ああ、残ってしまう。
動画として、記録されてしまう。
私の性癖が、半永久的に、残ってしまうのだ。
「それで、まゆがマゾだって分かったその子たちは、まゆにどんなことをするの?」
「私を、脅すんです」
「どんなふうに?」
「私がマゾだってことを、他の人にバラしちゃおうかなって。私が、やめてって言うと…その…」
「ん?」
「み、耳元で囁くんです。黙ってて欲しかったら、胸を、出しなさいって…」
「それで?」
「それで…恥ずかしいけど、その子の前で、服を脱いで…そうすると、その子が私の胸を見て、言うんです」
「なんて?」
「まゆさんの乳首、かたくとがってますよ?どうして?って」
「うん、それで?」
「触ってほしくて…乳首を弄んでもらいたくて、かたくなっちゃいました、って…」
「それで、その子はなんていうの?」
「普段はあんなに偉そうにしてるのに、こんなエッチなこと考えてたんですね。私にいじめてほしくて、乳首を弄んでほしくて、期待してたんでしょ、って」
「そんなこと言われちゃうんだ。恥ずかしいね、悔しいね。それで、まゆはどうするの?」
「それで、黙っててもらうかわりに、その子の言うことを聞くんです。その子の前で、オナニーさせられたり…恥ずかしい恰好をさせられたりしながら、自分がマゾであることを告白しながら、お願いするんです」
「なんて?」
「普段、偉そうにしててごめんなさい。これが、本当の私なんです。年下の女の子に命令されながら、オナニーさせられて、興奮しちゃう、マゾ女なんです…マゾ乳首をコシコシこすりながら、罵られてイクところを想像して興奮しちゃう、ヘンタイマゾ女なんです…私のこと、すきにしていいから、どうか誰にも言わないでください、って…」
己の、秘めた性癖。
誰にも話したことのない、知られたくないヒミツを、告白していく。
志穂の、見下すような目。
悔しさ、情けなさ、恥ずかしさ。
粘り気のある、ドロドロとした熱いものが、下腹部からこみあげてくる。
もっと、蔑んでほしい。
もっと、惨めな思いをさせてほしい。
もっと…
永遠に続くかのような、志穂との時間。
スマホに記録され続ける、己の性癖。
もはや、志穂との立場は決定的なものとなってしまった。
一生、私はこの子に逆らえないのだ。
たとえ、この子が自分の家に戻っても。
スマホに記録された私と志穂との『主従関係』は、ずっと残り続ける。
そして私は、音声作品を聴きながら、妄想の中のこの子に、いままで以上に屈辱的な目に合わされる。
この子は、この後、何度も『記録』を観ながら、嗤うのだろう。
滑稽で、無様なこの叔母の痴態を観ながら。
プライドを捨て、マゾとしての快楽に溺れる私を観ながら。
姪によってマゾとしての性癖を拗らせた私が、『音声作品』を聴きながら、さらにその性癖を拗らせていく様を思いながら。
翌日、志穂は帰っていった。
週末で、仕事は休みだったが、見送りはしなかった。
玄関で、私を呼ぶ母の声。
私は、寝ているフリをした。
志穂を見るのが怖かったのか。
志穂がいなくなるのが嫌だったのか。
あるいは、現実を直視するのが怖かったのか。
ベッドの中で、私は志穂を乗せた車が去っていく音を聞いていた。
いつものように、起きて、仕事に行って、帰ってきて、寝る。
これまで繰り返してきた生活。
でも、何か足りない。
寝る前の、音声作品。
服を脱いで、ベッド中でする、いつもの儀式。
イヤホンから流れてくる、女の子たちの嬌声。
どんなにミジメな言葉も、屈辱的なシチュエーションも、私の心を満たさない。
頭の中にあるのは、志穂の声、表情、しぐさ。
あの指先で、敏感な2つの突起を摘ままれ、耳元で囁かれながら、何度も懇願させられて。
全裸で正座しながら見上げた、志穂の表情。
こっけいなポーズをしながら志穂が訪れるのを待つ、屈辱的で甘美な時間。
私に向けられた、志穂のスマホ。
私の痴態と、性癖の告白が記録された、あの動画。
それを観ながら、志穂は私を嗤っているのだろうか。
会いたい。
声が聴きたい。
屈服のポーズをしながら、ご主人様を出迎えたい。
詰られて、焦らされて、何度も何度も、懇願させられて。
あの指先だけで、私を屈服させてほしい。
耳元で囁いて、私の脳をぐちゃぐちゃにかき回してほしい。
「志穂、さま…志穂さまぁ…」
己の主人の名を呼びながら、固くとがった2つの突起を摘まむ。
優しくこすったり、指で挟んで圧迫したり、引っ張ったり。
でも、足りない。
この乳首は、知っているのだ。
己に触れているのが、ご主人様ではないことを。
主人が恋しくて、自身を慰めようとしている、あわれなマゾ女であることを。
志穂の言葉を、声を、表情を思い出す。
「志穂様ぁ、ご主人様ぁ…真由美を、いじめてください…」
満たされない、切ない想いを抱きながら、眠りに落ちる。
それから、およそ二週間が経った頃。
仕事中、スマホに一通のメールが届いた。
発信者は、志穂。
脳内で、ドーパミンが放出される。
ご主人様からのメール。
時計を見る。
お昼休憩まで、あと1時間。
早く、早く読みたい…
ようやく訪れた、お昼休憩の時間。
メールには、私の家で過ごした時の、お礼が書かれていた。
そして、がんばって勉強して、私の後輩になりたい、とも。
最後に、『勉強をみてくれたお礼です』という言葉とともに、URLが記載されていた。
胸が、高鳴る。
これは、まさか…
その日、仕事を終えた私は、どこにも寄らず、そのまま帰宅した。
自室で、イヤホンをしながら、志穂のメールを開く。
URL。
心臓の音。
志穂に刻まれた被虐の痕が、疼きだす。
イヤホンからは、懐かしい声。
服を脱ぎすて、ベッドに潜り込む。
ギュっと目を閉じる。
まぶたの裏に拡がる、二人だけの世界。
情けない格好をした女。
赤く火照った体に、だらしなくゆるんだ表情。
スマホを持つ少女の命令に、悔しそうにしつつも、嬉しさが隠しきれていない。
年下の少女になじられ、興奮しているマゾ女。
ご主人様に教えられた、屈服のポーズ。
Tシャツから浮き出た2つの突起が、少女に向けて突き出されている。
じらすように、突起の周辺を指でなぞる少女。
発情したマゾ女は、もどかしそうに身もだえしつつも、喜んでいるのが手に取るように分かる。
少女の命令で、秘めていた自分の過去を、性癖を告白するマゾ女。
時々、少女にからかわれ、詰られては、恥ずかしそうに唇を噛む。
そして…
マゾ女が、少女への服従を誓った。
その言葉に、私は一言一句たがわず声を重ねた。
スマホを置く少女。
少女の指が、マゾ女への乳首へと動く。
爪で、Tシャツから浮き出た突起を優しくこする少女。
マゾ女がうめき声をあげ、腰をくねらせる。
カリカリという音が聞こえてきそうなほど、すばやく動く少女の指。
眉根を寄せ、下唇をかむマゾ女。
サディストとしての表情を浮かべ、自身の叔母を、マゾ女を絶頂の縁へと追いこんでいく。
自身の姪を見つめながら、私は自身の固くとがった乳首を、彼女にゆだねる。
志穂がささやく、甘い、屈辱的な言葉。
その一つひとつが、脳に刻み込まれていく。
マゾ女は、少女の指先と声に、神経を集中させている。
私はマゾ女に自身を重ね、夢中で指を動かす。
私の指と、少女の指の動きがシンクロする。
少女に見下されながら、なじられながら、乳首をいじられているマゾ女が、羨ましくてたまらなかった。
羨ましくて、妬ましくて…
私は、夢中で指を動かす。
また彼女に、志穂様に責めてもらいたい。
いじめられたい。
屈服しながら、乳首を責め抜かれて、マゾイキする情けない私の姿を、馬鹿にされながらご主人様に見てもらいたい…
マゾ女の声のトーンが変わった。
苦悶の表情を浮かべ、腰をクネらせ、よだれを垂らす女。
いかせてくださいと懇願する女に、志穂様が容赦のない言葉を投げつける。
大人としての恥も外聞も捨て、少女に許しを請う女。
女を見下し、いじわるな声でなじる少女。
自分よりはるかに年下の少女に何度も懇願しては、そのたびに少女にむげもなく断られる女。
胸の奥が、切なく締め付けられる。
脳がしびれたようになり、下腹部が燃えるように熱い。
女は泣きそうになりながら、なおも少女に懇願している。
少女が、女の耳元でささやく。
女が、歓喜の声をあげる。
ひときわ高く、長い、女の声。
全身を大きく震わせる女と、それを眺めながら嘲笑う少女。
私は、指先に力を込める。
あの少女にされた時と同じくらい強く。
私は、乳首を摘まみ、引っ張り上げた。
目の前が、チカチカする。
強烈な電流が、一瞬で全身を駆け巡る。
少女に付けられた、マゾの刻印。
電流が、その刻印を見つける。
マゾ乳首と、マゾの刻印が直結する。
摘まみ上げられた乳首があげる、悲鳴のような歓喜の電流が、マゾの刻印を更に深く、鮮やかに焼き上げていく。
屈辱と、言いようのない興奮とともに。
私はまた、マゾヒストとしての性癖を拗らせていく。
少女の笑い声が、脳に焼き付いていく。
何度目の絶頂か分からないくらい、身体を震わせた後。
志穂が、私に語り掛けてきた。
あの日の私に、ではない。
この音声を聴いている、私に向かって、語り掛けている。
「まゆちゃん、お久しぶりです。先日は大変お世話になりました」
ボンヤリとした頭で、志穂の言葉を聞く。
「約束どおり、あの時の音声をデータにしてお送りしました。ふふ、どうだった?私たち二人で作った音声作品だよ。気に入ってもらえましたか?私も、あれから何度も動画を観たよ。自分で撮っておいて、こんなこと言うのもなんだけど…まゆちゃんの表情やしぐさ、声がエッチすぎだよー。私には、刺激が強すぎる…なんてね」
おどけた調子の志穂。
「でも、勉強も頑張ってるよ。だって、まゆちゃんと同じ学校に通いたいんだもん。頑張って合格したら、またいっぱいイジメてあげるからね」
『イジメてあげる』という言葉に、私は反応する。
「だから、まゆちゃんも、それまでガマンしてね?辛くなったら、この音声作品を聴いて、こっちの私に、いっぱい『コシコシ』してもらってね」
なんと甘美な言葉なのか。
「でも、もしどうしてもガマンできなくなっちゃったら…その時は、相手、してあげてもいいよ。直接会うことはできないけど、電話くらいなら。ビデオ通話なら、お互いに顔を見ながら話せるし。でも、勉強もあるから、いつでもってわけにはいかないよねぇ…じゃあ、日を指定するね。この日なら、まゆちゃんの相手をしてあげる。いい?10月の…」
「今日は、どうしたんですか?」
志穂に指定された日。
私は、志穂にビデオ通話をかけた。
スマホ画面に映る志穂に、胸が高鳴る。
私が、どれほど待ちわびたか…
しかし、とぼけているのか、志穂はそんなことを言う。
「志穂ちゃんが送ってくれた、あの日の音声データ、聴いたんだ…」
「あー、あれ。聴いてくれたんだ。どうでした?気に入ってくれました?」
「う、うん。でも…」
「でも?」
「やっぱり、その、聴くだけじゃなくて…また、志穂ちゃんに、その…」
「その?何ですか?」
「志穂ちゃんに、また…いじめてほしい、です…」
「そうなんだ。また私にいじめてほしくて、電話したんだ?」
「は、はい…」
「私にどんなことされたいの?言ってみて?」
「恥ずかしい格好をさせられて、おねだり、させられたり…」
「おねだり?どんなおねだり?」
「志穂ちゃんの…志穂様の指で、私の乳首を…マゾ乳首を、いっぱいいじめてほしいんです…爪先で服の上からカリカリこすって、それから、指先でコシコシしたり、つまんだり、引っぱったりしながら、私のこと、いっぱい馬鹿にしてください。耳元で、志穂様にささやかれながら、私がマゾイキするところ、見ててほしいです」
「ふぅん。まゆちゃんは、私にそんなことされたいんだ?」
「は、はい…」
「私が送った音声データを聴きながら、そんなことを考えてたんだ?」
「はい…志穂様にいじめられているところを想像しながら、何度もオナニー、しちゃいました…」
「そうなんだぁ。それで、我慢できなくて、私に電話してきたのね」
「は、はい…」
「ふぅん。じゃあ、あのポーズしてよ。覚えてるでしょ?」
「わ、わかりました…」
スマホをテーブルの上に置く。
角度を調整しながら、全身が映る位置を探す。
志穂の見ている前で、一枚ずつ、服を脱いでいく。
身に着けているのは、Tシャツ一枚のみ。
両手を頭の後ろで組んで、膝を少し曲げて。
「あはは!ちゃんと覚えてたんだ。えらいよ、まゆちゃん」
ご主人様にほめてもらえた。
「ありがとうございます」
嬉しさで、胸がいっぱいになる。
「じゃあ、オナニー、始めていいよ?」
「えっ」
「馬鹿にされながら、マゾイキ、したいんでしょ?乳首はいじめてあげられないけど、見ててあげる」
「そ、その…」
「私に見ながらオナニー、したくないの?」
「し、します!したいです!オナニーするので、み、見てて、ください」
志穂の、蔑むような笑み。
ゾクゾクする。
Tシャツの上から、爪先で乳首を軽くこする。
「こ、これ…こうやって、爪で乳首をこするの…志穂様にしていただいてから、やめられなくなっちゃったんです…」
「ふふっ。そうなんだぁ。マゾらしい、情けない顔して、必死にカリカリこすっちゃって。どう、気持ちいい?」
「気持ちいい、です…」
志穂様に、見られている。
その事実だけで、いつもとは比べ物にならないほど、昂っている。
「そのマゾ乳首も、今度会うときは、この指で、いっぱいいじめてあげるからね」
「あ、ありがとう、ございます」
乳首を擦る刺激と、見られている恥ずかしさと。
志穂の蔑んだ表情と、からかいの言葉。
私の被虐心を煽っていく。
独りでは、どうしても満たされなかった部分が、志穂によって満たされていく。
「あ、そうだ。まゆちゃんに、私からプレゼントがあるの」
志穂が、横を振り向く。
画面の外に向かって、手招きをする。
そして…
血の気が引いた。
手招きをされて、志穂の横に腰かけた少女。
学生時代、私が密かに想いを寄せていた、後輩。
当時とほとんど変わらない顔をした彼女が、驚いた表情で、こちらを見ている。
思わず、手で体を隠す。
「誰が止めていいって言ったの?続けなさい、まゆ」
優しく、しかし、有無を言わさない声で命令する、ご主人様。
「紹介します。私の友達の、玲奈ちゃん」
「は、はじめまして、及川玲奈です」
玲奈と呼ばれた少女が、お辞儀をする。
「サプライズゲストだよ。たぶん、気づいてると思うけど…玲奈ちゃんは、あの及川さんの妹さんなの」
「あ、姉が、お世話になりました…」
及川の妹。
確かに、よく見ると及川とは少し違うような気もする。
「びっくり、しました。姉からは真由美さんのこと聞いたことがありましたけど、厳しい先輩だって言ってたから。それが、まさか…」
「ふふっ。本当はこんな人なの。年下の女の子にいじめられたくて、エッチな音声を聴きながらオナニーする、マゾなんだ。ほら、見て?私たちに見られて、恥ずかしそうにして…でも、嬉しそうでしょ?」
「うん…真由美さんて、ちょっと怖い人なのかと思ってたけど、全然そんなことなかった。むしろ、私も真由美さんのこと、その…」
「いじめたくなっちゃった?」
「うん」
遠慮がちにうなずく玲奈。
「まゆちゃん、聞いた?玲奈ちゃんがまゆちゃんのこと、いじめてくれるんだって」
「ありがとうございます…」
「え、いいんですか、真由美さん?」
及川の面影を残す玲奈が、遠慮がちに、しかし、どこか期待に満ちた目で私を見る。
及川への想いが蘇る。
「お、お願いします、私をいじめてください、玲奈様…」
「玲奈様だって!真由美さんに、玲奈様って呼ばれちゃった。お姉が聞いたら、びっくりするだろうな…」
「お、お願いします、及川には、言わないで…」
「どうしよっかなー」
さっきまでの遠慮がちな様子は消え、いじわるっぽい笑みを浮かべる玲奈。
年下の女の子に、いいように言われて、からかわれて。
悔しさと情けなさがこみあげてくる。
でも…
「ほら、玲奈ちゃん、見て?まゆちゃん、悔しそうに下唇を噛んでるでしょ?あれ、まゆちゃんが喜んでる証拠なんだよ。ね、まゆちゃん?」
志穂には、全て見抜かれていた。
「えー。本当なんですか、真由美さん?」
からかいの目で、私を見る玲奈。
そんな目で見られたら、私は…
私は、黙ってうなずいた。
「へー、そうなんだ。悔しいのに嬉しいなんて、なんか不思議。でも、マゾの人はそうなんですね。真由美さんはマゾだから、私たちにこんなこと言われて、悔しくて、でも、嬉しくなっちゃうんだ。じゃあ、私も真由美さんのために、いっぱい、悔しがらせてあげますね。後輩の妹に、裸を見られながら、オナニーして、からかわれて…嬉しい、真由美さん?」
「う、うれしい、です…」
玲奈の笑い声。
「真由美さん、かわいー!なんか、楽しくなってきちゃった」
私より人生経験の少ないはずの、幼い女の子たち。
そんな彼女たちに見下され、からかわれている。
彼女たちに逆らえず、ヒクツな笑みを浮かべて、媚びて、なじられて。
立場の違いを、心に、身体に分からされて。
そのうち、本当に敵わない存在へと変わっていくのだ。
志穂がそうであるように。
この子…玲奈にも、私は逆らえなくなってしまうのか。
「ねえ、玲奈ちゃん」
「ん、なあに?」
「まゆちゃんのこと、真由美先輩って、呼んであげて?」
「いいけど…」
玲奈が、私を見下ろしながら…
「真由美先輩」
「ああぁ…」
及川が、目の前にいる。
画面の向こうにいる及川に、情けない姿を、見られている。
好奇の視線を私に向けている。
「み、見ないで…」
しかし、乳首をこする手を止めることはできず、むしろ更にスピードを上げていく。
「ほら、真由美先輩、目をそらしちゃダメですよ。私の目を見てください。私の目を見ながら、マゾイキさせてくださいって、オネダリするの。ちゃんとオネダリできたら、マゾイキ、させてあげますよ」
学生時代の記憶が蘇る。
上下関係の厳しい当時では、絶対に考えられなかったシチュエーション。
椅子に座り、服を着た後輩に見下ろされ。
膝を少し曲げ、Tシャツの上から乳首をこすりながら、上目遣いで後輩を見る私。
ただでさえ情けない状況の中で、後輩から屈辱的な命令をされる。
「あ、下唇噛んでる!真由美センパイ、悔しいんだ?」
嬉しそうな声を上げる後輩。
「ねえ、まゆちゃん。及川さんに、情けない顔でオナニーしながらマゾイキするところ、見られちゃってもいいの?そんな情けないところ、及川さんに見せてもいいの?ゲンメツされちゃうよ?センパイとしてのメンツ、保てなくなっちゃうよ?」
そう言いつつ、イジワルそうな笑みを浮かべている志穂。
「そ、そんな、イジワル、言わないで…マゾイキ、したいです。させてください…」
「先輩なのに、後輩に見られながら、情けなーい顔しながらオナニーしちゃってもいいの?そんなことしたら、一生私たちに逆らえなくなっちゃうよ?」
「い、いいんです。一生、いじめてください…」
「その言葉、忘れないでくださいね、センパイ?」
顔も、声も、及川とは少しだけ違う玲奈。
でも今は、及川にしか見えなかった。
「ほら、自分でいじり過ぎて大きくなったその乳首…ここで見ててあげるから、マゾイキしなさい、真由美センパイ」
「あ、ああぁ…」
「返事!」
「は、はいっ!」
許しを得た私は、固くとがった先端を強く摘まむ。
「んっ…」
目を閉じ、切ない刺激に浸ろうとする。
「センパイ、誰が目を閉じていいって言ったの?ちゃんと私たちを見ながらしなさい」
「ご、ごめんなさい!」
画面の向こうにいる二人のご主人様。
その顔を交互に見る。
二人の、蔑み、嘲笑うような視線。
屈辱なのか。
悦びなのか。
恥も外聞もない。
己の性癖を、幼さの残る少女たちにさらけ出す。
少女たちに嗤われるたび、狂おしい程の刺激が体中を走りまわる。
本来であれば、知識も、経験も、経済力も自分たちより勝っているはずの大人の女性。
そんな私が、こうして自分たちの前で滑稽な姿をさらしているのが、彼女たちには面白くて仕方ないのかもしれない。
下腹部で、コールタールのようにドロドロとした欲望が、熱をもって蠢く。
脳が、焼ききれてしまいそうなほど熱い。
少女たちによって、脳内の回路が更に書き換えられていく。
二人のオモチャとして。
屈辱を与えられ、マゾイキすることでしかオーガズムを得ることができない存在として。
もはや、元には戻れない。
私をなじる、少女たちの言葉。
その一つひとつが、容赦なく脳に刻まれていく。
大きな、波。
少しずつ、近づいてくる。
志穂が何かに気づいたのか、責め方がヒートアップする。
玲奈も志穂に負けまいと、私を追い立てる。
「ほら、センパイ。私たちにいじめられて、もう少しでマゾイキしちゃうんだ?悔しいね?気持ちいいね?」
「まだいっちゃだめだよ、まゆ。私たちがいいよって言うまで、マゾイキしちゃダメだからね?」
「そ、そんなぁ…」
「ほらほら、センパイの情けない顔、もっとよく見せてください?センパイのご主人様が、マゾイキするところ、見ててあげる」
「だーめ、まだいっちゃダメだよ?いくらマゾでも、大人なんだから、もう少しガマンできるでしょ?年下の女の子にいいように弄ばれて、もういっちゃうなんて、悔しいと思わないの?」
「部活でみっちりしごいてくださったお礼、たっぷりしてあげますからね、センパイ?覚悟してください?」
「もしいっちゃったら、後輩のみんなにもバラしちゃうよ?知られちゃってもいいのかな、まゆちゃんがマゾだってこと?」
「あんなにカッコよかった真由美先輩が、ほんとはこんなヘンタイだったなんて。あーあ、憧れてたのになぁ。センパイにはガッカリしました。ゲンメツです」
二人の幼いご主人様が、交互に私の脳を振り回す。
過度な興奮によって、理性が削り取られていく。
「も、もう、いかせて…いかせてください…」
いくことしか、考えられない。
「だーめ、まだいっちゃだめだよ、まゆちゃん」
「お願いします、もう…もう、我慢できないんです…」
「情けないですよセンパイ。そんなに堪え性のない人だったなんて、後輩として恥ずかしいです」
「お願いです、何でもしますから、いかせてください…」
「情けなくて、かわいそうなセンパイ。私が、センパイのこと助けてあげます。以前のような凛々しくて頼もしくて、かっこいい真由美先輩には二度と戻れないかもしれないけど…でも、少しでも戻れるよう、私が鍛えなおしてあげます」
「よかったね、まゆちゃん。及川さんがまゆちゃんのこと、鍛えなおしてくれるんだって」
「あ、ありがとうございます、及川様…」
「もう…かっこよかった頃の先輩は、私のこと、及川様なんて呼ばなかったでしょう?」
「は、はい…ごめんなさい…」
「まゆちゃん、謝らなくていいよ。もう、まゆちゃんはあの頃の真由美先輩じゃないの。後輩にいじめられて興奮してる、マゾ女なの。及川さんの憧れだった真由美先輩には戻れないんだよ?それに、及川さんはもうあなたの後輩じゃなくて、ご主人様なの。自分をいじめてくれるご主人様のこと、様付けで呼ぶのは当然でしょう?」
「あ、ああぁ…」
天使のように可愛らしい、二人の悪魔。
「そんなにいかせてほしいんですか、まゆみセンパイ?」
「いかせて、ください…」
「もう、しょうがないセンパイですね。分かりました。じゃあ、これから私たちが10数えます。数え終わったら、好きなだけいっていいですよ?」
「よかったね、まゆちゃん。及川さんからマゾイキさせてもらえる許可がもらえたよ」
「あ、ありがとうございます」
「でも、10数える前にいってしまったら…」
玲奈の目がスッと細くなる。
「真由美さんがマゾだってこと、お姉にバラしちゃうから」
さっきまでと打って変わって、冷たい声色で。
年の差なんて関係ない。
支配者として覚醒した少女と、少女に支配されるマゾ女が、そこにいた。
『10』
私を支配する二人のご主人様からのカウント。
これを耐え抜けば、待ちに待ったご褒美がもらえる。
見下され、罵られながら、情けなく全身を震わせて…
「ほら真由美センパイ、いつもみたいに、そのマゾ乳首、自分でコシコシしてください?」
玲奈の、いや、及川様の声が脳に溶けていく。
「まゆちゃん、見て?ほら、コシコシ、コシコシ…」
志穂様の、可愛らしい指先に、目が釘付けになる。
胸元に、手を伸ばす。
「ああっ、くぅっ…」
あの指先で、コシコシされたい。
あの夜、志穂様に初めて触れていただいた時の感触を思い出す。
『9』
「ほらほら、まだいっちゃだめですよ?こんなのでいっちゃったら、もっと情けないザコザコなセンパイになっちゃいますよ?」
「まゆちゃん、分かる?まゆちゃんの脳で、マゾとしての思考回路が強化されてるの。屈辱と興奮を感じれば感じるほど、私たちに逆らえなくなっちゃうの。悔しいね。情けないね。気持ちいいね。嬉しいね」
『8』
「まだガマンできますよね、センパイ?こんな姿、お姉には見られたくないですよね?」
「ほんとは見られたいんでしょ?及川さんに恥ずかしい今の姿、見られたいよね?だって、マゾだもんね」
「センパイのこんな姿見ちゃったら、お姉、ガッカリしちゃいますよ?あの真由美先輩が、こんな顔して、女の子の前であられもないカッコで…」
「及川さんに、マゾだってバレたら、どうしようね。ケイベツされて、口をきいてもらえなくなっちゃうかな?それとも、まゆちゃんのご主人様になってくれるかな?」
『7』
「真由美先輩が、マゾだったなんて。部活ではあんなに厳しかったのに。私たちをしごいておきながら、ホントは私にしごかれたかったんでしょ。このヘンタイ。ヘンタイマゾ」
「あーあ、及川さんに知られちゃったね。マゾだってこと、バレちゃったね。でも、及川さんにいじめられてるところを想像しながら、たくさんオナニーしてたんでしょ?一生懸命お願いしたら、まゆちゃんのご主人様になってくれるかもよ?」
「先輩のくせに、私にいじめられたいんですか?年上なのに、年下の女の子にいじめられたいなんて…恥を知ってください」
『6』
「これじゃもう、どちらが先輩なのか分かりませんね。分かりました。先輩のお望み通り、いじめてあげます。これからは、私が先輩のご主人様ですよ。分かりましたか?」
「よかったね、まゆちゃん。想い焦がれてた及川さんが、ご主人様になってくれて。ほら、ちゃんとお礼を言わないと。ご主人様にお礼を言うの。できるでしょう?」
「ふふっ。乳首を擦りながら、必死に頭をさげちゃって、可愛い真由美先輩…あれ、私がご主人様なんだから、先輩って呼ぶのも変ですよね。これからは、真由美って呼んであげる。その代わり、私のこと、ご主人様って呼ばせてあげる。及川様でもいいよ」
『5』
「今まで部活でさんざんしごいてくれたお礼、これからたっぷりと返してあげるね。覚悟しなさい、真由美」
「あーあ、完全に立場が逆転しちゃったね。もう、まゆちゃんと及川さんの上下関係は永久にこのままだよ。先輩と後輩だった過去なんて、遠い昔の話。これからは、ご主人様と…ご主人様の、うーん、何だろうね。ペット?ドレイ?まゆちゃんは、ご主人様の何になりたい?」
『4』
「ペットなら、お散歩に連れて行ってあげる。今度、首輪を買ってきてあげるから、一緒にお散歩しようね、真由美」
「まゆちゃんに首輪を付けて、お散歩するの?」
「そうだよ。でも、付けるのは首輪だけ。すっぽんぽんの真由美をリードでつなぎながら、お散歩するの」
「へー、楽しそう」
「それで、私の友達に紹介するの。この子が、私のペットの真由美ですって。同じ部活の、森山さんや荻野さん、川田さんにも紹介してあげようかな」
「それって、もしかして…」
「そう、真由美の部活の後輩。あ、元後輩か。みんな、真由美よりも立場は上だから、今度は真由美がきちんとご挨拶するのよ?分かった?」
「わー、どうしよう。元後輩のみんなにも、マゾだってことがバレちゃうね。どんな目で見られちゃうのかな。三人とも、まゆちゃんの部活の後輩だった人でしょ?そんな人たちに、なんて挨拶するの?『及川様のペットの真由美です』って?そんなの、悔しくない?恥ずかしくない?だって、前までは三人の先輩だったんでしょ?先輩だったころのまゆちゃんを知ってる三人に、そんな挨拶するの?」
「ふふっ。でも、見て、志穂ちゃん。ほら、この人、下唇噛んでる。三人に挨拶してるところを想像して、興奮してるの」
『3』
「だらしない顔。よだれまでたらしちゃって…そんなに気持ちいいの、真由美?」
「目がトロンとしてる。やっぱり、気持ちいいんだ、まゆちゃん」
「あーあー、指をあんなに早く動かして…いい歳して、女の子にバカにされながら、みっともない。恥ずかしくないんですか?」
「もういきそうなの?ダメだよ、ガマンしなきゃ。ね、できるでしょ?まゆちゃんは頑張ればできる子。だから、もっとガマンして、もっと気持ちよくなろうね」
『2』
「もういきそう?いいよ、いって?いって、気持ちよくなろ?そうしたら、今度はお姉と一緒にいじめてあげる。ほらほら、想像して?お姉と私で片方ずつ、乳首をコシコシして、片耳ずつ、囁きながら。お姉が右側で、私が左側で…私たち二人に挟まれながら、『コシコシ、コシコシ』されたいでしょ?」
「だめだめ、ダメだよ、まゆちゃん。ここでいっちゃったら、及川さんだけじゃなく、他の後輩さんにも知られちゃうよ?後輩さんに、『及川様のペットの真由美です』って、自己紹介することになっちゃうよ?」
「お姉と一緒に、可愛がってあげる。芸も覚えさせたいな。『お手』とか『お座り』とか。ゴムボールを投げて、口にくわえて持ってこさせたり。今みたいに10数えながら『待て』させるのもいいかも。お姉と一緒にみっちり鍛えてあげる。だから、安心していってね。ざこざこマゾセンパイ?」
『1』
「よく頑張ったね。えらかったね、真由美」
「もう少しで、ご主人様からお許しがもらえるよ。よかったね、まゆちゃん」
「ここまでガマンできた真由美に、お知らせがあります。これまでのやり取りは、全部録音してまーす」
「まゆちゃん、音声作品好きでしょ?自分がいじめられてる音声を聴きながら、何度も何度もオナニーできるよう、今度は私たち二人のご主人様からのプレゼント。どう、うれしいでしょ?」
「これを聴きながら、自分がどうしようもないマゾだってことを、胸に、脳に刻みながら、何度も何度もオナニーしてね」
「あーあ、そんなことしたら、もっとマゾを拗らせちゃうね。私たちが何もしなくても、自分で勝手に私たちに調教されちゃうの。聴けば聴くほど、私たちに逆らえなくなっちゃう。私たちの顔を見るたび、声を聞くたび、いじめられたくてたまらなくなっちゃうの」
「あっ、身体が小刻みに震えてきた!だめだよ、まだいっちゃだめ!ほらほら、カウントはもう『1』なんだよ?せっかくここまでガマンしたのに、もったいないでしょ?」
「そんなに嬉しかったの?そうだよね。私たちにいじめられるのを想像して、これまで何度も何度もオナニーしてたんだもんね。いろんな音声作品を聴きながら、私たちにいじめられる自分を想像しながら、マゾオナニー、してたんだもんね。でもこれは想像じゃなくて、本物の音声。この世にたった一つしかない、マゾな真由美専用の音声作品だよ。こんなの、気持ちよくないはずないよね」
「もしここでいっちゃったら、これまでのガマンが全部台無しだよ?いいの?気持ちよくなりたいんでしょ?それとも、お姉と一緒にバカにしてほしいの?もしいっちゃったら、真由美専用のマゾ音声を、お姉と一緒に聴きながら、真由美のこと嗤ってあげる。せっかく『1』までガマンしたのに、あとちょっとでガマンしきれなくてオアズケされて、お姉にも知られちゃって…そんな自分のこと、聴かれながらバカにされるのなんて、イヤでしょ?」
「ほら、がんばれ、がんばれ。あと『1』だよ?ガマンできたら、いっぱいコシコシしてあげるよ?ほらほら、この指で、エッチなマゾ乳首を、いっぱいコシコシしてあげる。優しく摘まんで、コシコシ、コシコシ…それとも、引っ張ったり、軽く押しつぶしたり、されたい?いいよ?ガマンできたら、いっぱいいっぱい、いじめてあげる。だから、ほら、そんなに身体を震わせないで?ガマンして?いい子、いい子。まゆちゃんはガマンできる」
「あっ、あっ、ダメ、ダメだよ、真由美、ダメ!あと少しじゃない!ガマンして、ガマン!」
「あーっ、あーっ、やだやだ、まゆちゃん、お願い、がんばって!もう、ほんのちょっとじゃない!コシコシ、されたいでしょ?ここまできてオアズケなんて、いやでしょ?」
「もう?もういっちゃうの?もうガマンできない?ここまできて?ホントに?」
「もう、もうダメ?ダメなの?あー、もうダメなのね。分かるよ。だってもう、そんなになったらガマンできないよね。しょうがないよね。だって、気持ちよかったんだもんね。分かった、いいよ。好きなだけいっちゃいな?見ててあげるから。ね?ほら」
「全身がビクビク震えて…もういっちゃうのね、ほら、いきなさい、真由美、いっぱいガマンした分、気持ちよくなりなさい。あとちょっとのところでガマンしきれなくて、情けなくマゾイキしちゃったところ、後でお姉と一緒に嗤ってあげるから。楽しみにしててね」
「あー、あー、あんなに震えて…気持ちいいんだね、まゆちゃん。自分でコシコシして、ガマンしきれなくなっちゃったんだね。でも、これでますますエッチな女の子になっちゃったね」
「ざこざこの、よわよわマゾ女になっちゃった真由美さんをみて、お姉はどんな反応するかな。真由美さんは、お姉のこと好きだったの?実はお姉も、たぶん真由美さんのこと、憧れてたと思うよ。真由美さんみたいになりたいって言ってたし、二人きりでお話できたって嬉しそうに話してた時もあったし。それなのに、こんな姿を知られちゃうんだ…」
「及川さんがどんな反応だったとしても、私も玲奈ちゃんも、まゆちゃんを見捨てないからね。これからも、いっぱいイジメてあげる」
「ま、大丈夫だと思うけどね。だってお姉は…おっと、これはまだ真由美さんには内緒にしておこっと」
「ん?どうしたの、玲奈ちゃん?」
「ふふっ。志穂ちゃんには、後で教えてあげる」
「えー、なになに?」
「じゃあ真由美さん、またあとでね。私たち受験生だから、そろそろ勉強しないと」
「あ、そうだった!あー、もうこんな時間…」
「真由美さん、今日の音声データは、あとでお送りします。それを聴きながら、私たちのことを思い出して、いっぱい『コシコシ』してくださいね?」
「受験が終わったら、また遊んであげる。その時は、まゆちゃんのマゾ乳首、いっぱいイジメてあげる。それまで、自分の指でガマンするのよ?分かった?」
「受験が終わるころには、真由美さんの乳首が変な形になってたらどうしよう」
「えー、やだぁ」
「それじゃ、またね、真由美さん。今日は楽しかったよ。次にお会いするときは、志穂ちゃんと、私と…ふふっ、期待して待っててね、マゾセンパイ?」


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